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読書の記録がメイン。後は、つぶやき的な記録。
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ブスの瞳に恋してる 2
想像以上に面白かった。
「ブスの瞳に恋している」はドラマ化された。エビちゃんが出演したことでも話題になってたなー。
本書はその二作目。前作は読んでないし、ドラマも観ていなく、「まぁ、ネタ本でしょ」的になめてかかっていた。

ところがどっこい、面白い。夫婦の内情をエッセー風に赤裸々に綴ってある。よくそこまで書けるなっていうものばかり。
どちらかというと、「うんこ」だの「屁」だの「エッチ」だのといった下ネタ系が多いけど、そんなに下品じゃなくて笑える。

鈴木おさむはホントに、森三中の大島のことが好きなんだなと、この本を読むだけで感じることができる。
文章も巧みで、さすが構成作家、作家という職業はすごいなと変な感心をしてしまった。

「笑い」のパワーって大きい。
真面目な話も最後の方にある。『僕は自分の人生で起きた辛いことや悲しいことはすべて人に面白い出来事として話して笑ってもらおうと決めた』という言葉が印象的。

どんな時でも、無理してでも笑っていると、楽しいことが待ってる気がする。なんて、ポジティブな気持ちになれる本だった。

前作「ブスの瞳に恋してる」も読みたくなった。

星4つ。
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男女(オスメス)の怪
男と女って、どうやってもお互いを理解できない存在だと思う。だからといって、理解しようと努力しないのはナンセンス。理解しようと努力するのは大事だとも思う。だから、こういう本に飛びついてしまうんだろうな。
「バカの壁」著者の養老孟司に、阿河佐和子がインタビューした時の会話をまとめた本。

会話をまとめているので、アッチコッチに飛んでしまうのが惜しい。もう少しまとめて展開してくれるともっと良かった。良い気づきもあったのに、残念だ。

なぜ女は男よりたくましいのか、なぜ男は口下手なのかというのを脳を研究している養老孟司が彼の観点で話している。男が口下手で女の弁が立つのは、脳の作り方が違うんだって。女性の脳に近くて、言葉がどんどん出てくる古館伊知郎なんかは女性の脳に近いんだろうと言っていた。

その古館が養老孟司と対談している本も読んだんだけど(タイトル失念)、それよりは面白かった。

星3つ。
終末のフール

こういうの大好き。

直木賞候補にもなった「死神の精度」のような短編集。この作品は時間軸が大きくずらされるというのはないけど、以下の各編のストーリーが巧妙に絡み合う、幸太郎ちゃんお得意の技巧が張り巡らされている。

  • 「終末のフール」
  • 「太陽のシール」
  • 「籠城のビール」
  • 「鋼鉄のウール」
  • 「天体のヨール」
  • 「冬眠のガール」
  • 「演劇のオール」
  • 「深海のポール」

8年後に小惑星が落ちてきて地球は滅亡すると発表されて5年が経過した時点の物語。

著者独特のクールな展開かと思いきや、そうではなかった。「しがみついてでも、楽しく生きていこうよ」というメッセージが気持ちいい。この前向きな感じに好感を持った。

欲を言えば、そういう「死神の精度」のような少しニヒルなストーリーも盛り込まれていれば、メリハリがついてさらに面白かったとは思う。おそらく、「死神の精度」が死に向かう話だったから、今度は逆に生きることへの物語を書きたかったのだろう。

印象に残っている、最も衝撃を受けたセリフ。なぜ自殺してはいけないのかという問いに対して、変わり者の父が発した言葉。

「自殺しちゃいけねえ理由なんて知らねえよ、ばーか」。

これ衝撃だった。すごく心に響いた。人を殺しちゃいけない理由とか、自殺しちゃいけない理由とか、理屈をこねくり回して説くんじゃなくて、こうやってストレートに言った方がきっと伝わるだろうなって思った。しかも、語尾に「ばーか」って付いている。

星5つ。

参考:伊坂幸太郎「終末のフール」インタビュー

クセ者―元木大介自伝

長嶋監督、原監督、清原、松井、上原…etc、今だから明かせる「クセ者」が見た巨人軍の真実!「クセ者」として十五年間ジャイアンツでプレーした元木大介が、波乱に満ちた野球人生を振り返る。 amazon

元巨人軍の元木が書いた自叙伝。なんとなーく手に取った本。

自分は野球をそれほど好きではないし、好きなチームを聞かれたら「中日ドラゴンズ」と答えるので、元木という選手には興味がなかった。

それでも、現役を引退するときの心情はとてもよく書かれていると思う。悩んだとは書いてあったけど、自分という商品の価値を最大限に生かすために、他のチームでプレイをすることを選ばず、巨人選手で選手生命を終わらせるというのを選んだというのがよくわかる。なんかこうやって書くと、「うがった見方」と捉えられるかもしれない。確かに明記はしていないけど、意識的にせよ無意識的にせよそういう心情が読み取れるよ。

後は他の選手との交流の話。特に清原にまつわる話は面白い。徳光と江川がやっている日曜朝の番組で、元木が清原にインタビューしたのをたまたま観たんだけど、その話もちゃんと書いてあった。

星2つ。巨人ファンや元木好きな人は気に入ると思う。

陽気なギャングの日常と襲撃
映画にもなった、「陽気なギャングが地球を回す」の続編。
本書は映画の公開と同時ぐらいに本屋に並んでいた本。

やはり、期待を裏切らない出来。さすが、伊坂幸太郎、うまいなー。
主人公の4人も生き生きと描かれている。
嘘を見破る名人の成瀬、演説の達人である響野、正確な時計を持つ運転手の雪子、スリ名人の久遠。どいつもこいつもロマンがある。

こういう小説はエンターテイメントとして、とことん楽しむのが作法。「泣いてやろう」とか「仕事に役立つ何かを探すぞ」とは思わずに、純粋に楽しまないと。

今回も便利屋の田中が活躍しているよ。彼に頼むと、なんでもやってくれる。どんな情報も手に入るし、どんな道具でも用意してくれる。

その田中に言及するシーンが良い。「頼んでもいいが、田中に頼むと、またか、と思われるかもしれない」と、成瀬が危惧する。響野が「誰に、思われるんだ!」と問う。成瀬が「何でも田中に任せれば済むんじゃないのなどと見透かされてしまう」、と答える。すると響野が「だから、誰にだ!」と再び問うシーン。

もちろん、"読者に"だよね?

ハードボイルドな会話、ちりばめられた小ネタ、格言。ファンにとってはたまらないよ。

「卵を割らなければ、オムレツを作ることはできない」

最後は大慌てでまとめているけど、星5つ。久しぶりに彼の作品を読んだこともあり、楽しんで読めた。

ロマンを求めている人、銀行強盗に興味がある人、ニヤリとしたい人は読むべし。
ただ、前作「陽気なギャングが地球を回す」は読んでおいた方がいい。前作に言及する場面が多いから。前作は文庫でも出ている。

本屋で物色。読みたいと思った本のメモ。

  • 青の肖像
  • 御社の営業がダメな理由
  • WEB2.0でビジネスが変わる
  • インターネットの法と慣習
  • SNS的仕事術
男子のための恋愛検定
カッコよくないと彼女はできない?あの子を振り向かせる秘訣はある?そんな悩めるぼくらが知りたいのは、恋という不思議へのリアルな解答。そう、恋を求める者はすべからく、この検定試験を受けるべし!新世紀を生き抜くための「恋愛論」、堂々の決定版。中学生以上すべての人。

忘れないうちに、書いておこう。

そもそも自分がこの本を手にとった目的は、「今流行ってる、モテるためには」のようなものだった。けど、著書は真面目に恋愛を説いており、セーフセックスや結婚も書かれている。

「中学生以上のすべての人」が対象らしい。自分は中学生以上というカテゴリーに入っているが、全くピンと来ない。せいぜい、高校生ぐらいまでの本だと思う。だって、感じに「かな」ふってあるんだもん。

10ページ読んで、目次を眺めて、終了

星1つ。まだ思春期真っ只中の人にはいいかも。

「だまされない人」になる心の護身術

嘘、ワナ、暗示、口車、被害者はなぜいつも同じ人?「ああ、悔しいが」今日からなくなる心理学。

「騙されないように」とは言っているけど、書いているのは心理学的に有名な学説を列挙しているだけ。

例えば、人は先入観でその後の行動が左右されるとか、営業でも活用されている「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」とか。

騙されないためには、自分をいかに客観的に見るかが重要だ。

星2つ。ま、時間つぶし程度に。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方
「最近どうも頭が固くなってきたなぁ」そんなあなたにつける薬は“科学”です。文系理系を問わず、科学のホントの基本を知るだけで、たったそれだけで、あなたの頭はグニャグニャに柔らかくなるかもしれないのです。科学の基本―それは、「世の中ぜんぶ仮説にすぎない」ということです。思いこみ、常識、前例、先入観、固定観念…そういったものにしばられて身動きがとれなくなっている人っていますよね?「なんでこんな簡単な話が通じないんだ!」ってイライラしますよね?そんなときは、気休めにこの本を読んでみてください。きっと、ものの考え方から世界の見え方まで、すべてがガラリと音を立てて変わるはずですから。

自分が当然と思っていることも、実は仮説なんだと良い気づきを得られた本だった。科学が正しいと盲目的に信用しがちな自分にとっては、これは良い刺激だった。

「飛行機がなぜ飛ぶのか、実は分かっていない」という例が最初に出てきて、筆者の意図通りに掴まれた。それ以外だと、地球温暖化は二酸化炭素が増えたのが原因だというのが定説だけど、実はコレも仮説で、地球が温暖化したから二酸化炭素が増えたのかもしれない。と、分かりやすい例で、「科学はものの一つの見方」と展開する。

ニュートン「万有引力」、アインシュタイン「相対性理論」、ホーキング「超ひも理論」等と、このあたりの理論はなかなか理解するのに難しい。けど、それらにしても、丁寧に説明してある。

世の中全て仮説だけど、だからと言って全てを疑ってかかっては生きにくい。だから、「疑うのではなくて仮説であることをまず認めてみようよ」というのが筆者の言いたいことなんだろう。

なんかの例でもあったけど、「わかっていないことについては、わかっていないとちゃんと教えるべきなんです。その線引きを曖昧にしてはいけません。 」学校でもそのように教えてくれればいいのに。

仮説だと認めて、日常生活に疑問を持ってみるのも知的好奇心が刺激されるよ。 また、科学やを信用しがちな人たちの心理を逆手にとって、自分の有利なように物事を進めるというのも、テクニックとしてはありかな、なんて思ったり思わなかったり。考えてみたら、そういうことを知らず知らずのうちに誰かにやられているのかもしれない。これは注意した方がいいな。

ベストセラーにもなっているし、一読をお薦めするよ。

星4つ。

逃亡くそたわけ

逃げるのに理由なんていらない。川端康成文学賞作家、糸山秋子初の書き下ろし長編小説。

先日、著書の芥川賞をとった作品「沖で待つ」を読んで、面白かったので手にとった本。

病院を脱出した男女が九州を車に乗って逃げるという、ロードムービー的な物語。

けど、これは響かなかったなー。淡々と逃げるだけの印象だった。色々な伏線が張られていると思ったんだけど、結局生かされず。ポルシェのくだりや、東京への憧れの意味もよくわからなかった。

精神病的な薬が出てきたり、何が言いたかったのか最後までわからずじまい。

この前ワカゾウにお土産でもらった、「いきなり団子」は"なぜ、いきなりなのか?"というのに反応しただけ。

星1つ。最後まで読んだけど、この本は合わなかった。

霞が関中央合同庁舎第四号館 金融庁物語

金融庁統括検査官の松嶋哲夫一家には幼少の頃、銀行への借金がもとで父が自死を選んだ過去を持っていた。私憤を表わさず、ルールに忠実な検査官として評価されている哲夫に、合併後のガバナンスで問題を抱えた大東五輪銀行への検査要請が下った。合併前の五輪銀行には、旧大蔵省時代の哲夫の上司が自殺に追いつめられた過去があり、しかも弟の直哉が同行に勤務しているのだ。公私の区別を付ける哲夫は適正な検査基準と使命をもって検査にあたるが、大東五輪銀行の隠蔽体質が予想以上の深さを持って迫ってきた…。ルールとモラルなき経営者は退場せよ!銀行の内幕を見すえてきた著者が、金融行政に生きる人々の内実や人生観に迫る経済小説。 amazon

思いっきりタイトルで選んだ本。

著書のタイトルになっている「霞が関中央合同庁舎第四号館」には頻繁に通ってた。通称、「四号館」。四号館から財務省の入り口へ廊下でつながっている。勤務していたビルが四号館から歩いて5分のところにあった。(参考:地図

今日中と依頼されていた資料を作成して0時直前にメールしたら、速攻で電話がかかってきて資料の説明をしに行ったりしたこと。障害が起きたからと呼ばれ、ものすごーく嫌な汗をかきながら必死でログ解析したのも、今となってはいい思い出(?)だ。

そういえば、ロビーで待ち合わせしていたら竹中さん(当時:経済財政政策担当大臣)を見たりしたこともあった。

と、そんな四号館には少しばかり思い入れがある。

けど、この本で四号館の記述はわずかしか出てこなかった。 金融庁の調査官が銀行へ行って調査をするというストーリーなので、銀行の描写がメインだ。

けっこう楽しめながら読めた。この人の著書「非常銀行」は読んだことあって、銀行の内部事情の描写は迫力ある。ある意味ドラマ的な味付けの描写なので、イメージが沸きやすいんだろう。合併したが内部の派閥闘争に明け暮れて不良債権問題を先送りにした銀行に金融庁が検査を行うなかで、不良債権問題による金融庁、銀行との攻防が読みどころ。

ただ、最後が尻切れトンボだった。銀行の不正を暴いて、銀行内部の改革や金融再編へと突入するのか!?と期待していたら、あっさりと時間軸を未来にズラされて終わり。不良債権問題って小説のネタとしては使い古されている感があるので、どんな新しい味付けがあるのかと思ったんだけど・・・。借金がもとで自殺した父の描写も中途半端でそれほど感情移入もできなかった。

星3つ。

いつまでやるんだサラリーマン―団塊おやじの早期定年海外暮らし
長年勤めた会社を早期退職し、タイ、マレーシアのサービスアパートを泊まり歩き、安い生活費、さまざまな現地ツアー等々、ありあまる自由な時間を利用して、東南アジアロングステイが本当に安いのかどうかを検証。


もともと、世界一周旅行の夢はある。
沢木耕太郎の「深夜特急」のように香港からロンドンへ貧乏旅行するっていうのも憧れている。

著書では老後の海外ロングステイ経験を面白く綴った本。
タイとシンガポールにそれぞれ3ヶ月ぐらい生活した経験がメイン。
こういう生活いいな。

ビザの関係もあり、長期といっても2ヶ月とか3ヶ月周期で海外で暮らし、たまに日本に帰ってくるという生活。
アジアは物価が安いということもあり、日本で生活するのより楽しい生活が期待できそうだ。
また、定年の60歳ぐらいまで勤めてからの海外は体力的な問題、環境の変化への対応力の問題もあり早期リタイアが望ましいかも。

失業保険のことや年金など、実際に直面するであろう現実的な問題も提起してあり、面白く読める。

まだ、老後なんて考えていないけど、日本を離れて生活するというのも選択肢に入れておくのもいいな。

天使のナイフ
天使のナイフ
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薬丸 岳
講談社 (2005/08)
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生後五ヶ月の娘の目の前で惨殺された妻・祥子。夫・桧山貴志は耳を疑った。犯人は、十三歳の少年三人。四年後、犯人の少年の一人が殺され、桧山は疑惑の人となる。少年たちの事件後を追う桧山に付き付けられた、信じがたい真実、恐るべき過去――。 更生とは何か。本当の贖罪とは何なのか。少年法をめぐる論争の死角に迫るとともに、”読み出したら止まらない”ミステリーの醍醐味を両立させた、選考委員も絶賛の話題作、ついに刊行!! 第51回江戸川乱歩賞受賞作。

少年法をテーマにしたミステリー。妻と娘を殺された男がどのように犯人を追い詰めるの?と思いきや。

少しネタバレだけど、わずかな"ほころび"から徐々に真実が解明していく様子は秀逸。若干、ご都合主義的なところはあるけど、ミステリーとして面白く読めた。

ミステリーだけど、背後にある少年法はけっこう使われているテーマだけど、初めての切り口でこの点でも興味深く読めた。

星4つ。最近、ミステリーを読んでないなーという人はぜひ。

この前読んだ「下流脱出。―“勝ち続ける人”になるための起業法」で紹介していた本。

読んでみたいと思ったのをピックアップ。

  • 確立・統計であばくギャンブルのからくり 谷岡一郎
  • 超常現象をなぜ信じるのか 菊池 聡
  • 男の仕事は外見力で決まる 大森ひとみ
  • 下流社会 三浦 展

通勤電車で寝てはいけない!―通勤電車と成功の不思議な法則

片道一時間として一週間で十時間、一年では五百時間もの自由時間!通勤電車を意識すると時間が増える、人生が変わる! ビジネスマン教授として活躍する著者が自らの体験から説く「通勤電車と成功の不思議な法則」。amazon

刺激的なタイトルだけど、言っているのは時間を有効的に、効率良く使うようにしましょうよ、ということ。長い通勤時間も確保しようと言っている。

通勤時間を有効に使うのは賛成。自分の場合、片道約1時間、往復で2時間。1週間で10時間、1ヶ月で40時間。1年で480時間。これは大きい数字。

自分が心がけているのは、読書。読書は趣味になりつつあって(というよりほとんど趣味)、これだけ多読できるのはこの通勤時間を有効に使っているからだと思う。かばんには少なくても1冊、多い時で3冊ぐらい本を忍ばせている。読んでて、ピンときた言葉や、これやってみようということを思ったら、携帯を取り出してそのページの番号をメモしておく。買った本なら、ペンでその箇所に線を引くというのもありだと思うけど、借りた本がほとんどなのでこんなやり方。

この本に書いてあるように、朝の通勤時間内にその日一日の仕事の組み立てを考えるのはよくやってる。飯田橋あたりで電車からドッと人が降りるので、そのあたりに本から目を離して考える。「あ、やべ。あの仕事やるの忘れてた」っていうのを思い出したりするので、効率よく仕事に着手できる。

どこかの本で読んだけど、午前中は思考したり、考えたりするのが必要なことをやって、午後はその考えを資料にまとめたりするのが脳にとって効率が良いんだそうだ。なので、そのような仕事のスケジュールを電車の中でたてている。

この本では、連絡事項は朝のうちにしてしまったほうが良いと書いてあったので、それも実践してみようかな。

印象に残った言葉。

p.120 「結果が出ない原因は、環境でなく自分にあることを認めて全力を出すこと。」

そうなんだよねー。とかく自分は環境のせいにしがち。ほんとは自分ができてないことが多いんだよね。反省。できない理由を考えるのではなく、できるようにアイデアを練っていこう。

p.124 「まずはやり始めることが大事。やり始めたら、"良い加減"で続けること。すぐに結果を求めるから3日坊主になる。」

すぐに結果を求めてしまう傾向にある自分。この言葉は仕事だけでなく、趣味にも生かせると思う。

星3つ。

独りよがりなところもあったけど、こういう自己啓発本も面白い。通勤電車でついつい寝てしまう人にお薦め。1時間くらいで読める。

ブログ進化論なぜ人は日記を晒すのか
この本のタイトル「ブログ進化論」はもろに「ウェブ進化論」の影響を受けているとみた。

「ブログとは何か」というのが、明確に記されている。

「誰でも簡単にインターネットで情報を発信できるように作られたツール」。この言葉がブログというものを端的に表現していると思う。今まで様々な書籍を読んだけど、最もピンと来た説明だ。

よく「インターネットでの日記が流行った」といわれるけど、そうではない。

「インターネットで手軽に情報を発信できるようになったから、みんな始めだした」。それがブログというツールで、そのブログが日記のように記事を時系列に管理する。だから、ブログが流行ったんだと思う。

これまでもホームページというので、インターネット上に情報を発信することってできた。けど、とてもハードルって高かった。

これまでのやり方は、htmlという言語を駆使して公開用のページを作って、更新のたびにリンクを貼りなおして、ftpでアップロードしてというような作業。htmlを知らない人は、お金をかけてホームページ作成ソフトなんかを購入したりしてた。がんばって、作ったはいいけど誰にも見られることなく、更新も面倒で放置されてきたのが多かったと思う。

ブログの登場によって一変した。そういう面倒なことをブログというツールが全部やってくれて、文章を書くだけでいいという手軽さ。リンクも自動で張りなおしてくれるし、携帯電話からも更新できるという気軽さ。PCからの更新だって、ホームページを閲覧するためのブラウザさえあればいいんだから。htmlの知識が無くても、ある程度きれいなマークアップをしてくれるので、google等の検索エンジンにひっかかりやすい。だから、ロングテール的に記事も活用されやすい。

もちろん、コメントやトラックバックでコミュニケーションがとれるというのも、ブログが流行した原因だろう。


著者のブログ→このブログがすごい!BLOG
星3つ。

なぜ、ブログが流行ったのかを知りたい人にはうってつけの本だと思う。

けど、序章だけ読めばいいかな。後に続く章は、ブログ界の流れを解説しながら、ほとんど有名なブログの紹介だった。例えば、サイバーエージェントの藤田社長、眞鍋かをり、古田監督のブログとか。
下流脱出。―“勝ち続ける人”になるための起業法
大卒後、勤めた会社をリストラされ、時給800円のアルバイト生活に転落。でも、27歳で起業し、それなりのお金を手にすることができた著者が、「下流」を「脱出」するヒント、「儲かる会社の起し方」を伝授。


とても挑戦的な文章を書く人だ。勝気な人なんだろうと想像する。

本書に書かれている思考方法は実践できそうだ。
それは、4分割思考法というもの。4つに分割されたマトリックスを作って、情報の裏に隠されているものを見つけようというもの。

情報を受けてから、その情報を信じるまでの距離が短いというのは自分に当てはまる。
著者は占いを例にして、分かりやすく説明している。

自分は占いを全く信じることはないが、情報を正面から受け止めてしまうことが多いんだよ。
こんな出来事があったという事実だけを述べているものでも、その情報を発信した人の主観が入っているのをついつい忘れがち。

余裕がある時なら、他の情報を集めて多角的に見ようとするんだけど、余裕が無いと一方通行の情報を鵜呑みにしてしまうんだな。

また、そういう思考法で物事を見ると、世の中はお金のある奴に都合よく出来ていることも言及している。ギャンブルやフランチャイズでの独立についても、親元が儲かる仕組みになっているというのを丁寧に解説していた。
フランチャイズに加盟するなら、自分で起業した方がいいな。

起業に関する本なんだけど、そういう物事の考え方が面白く読めた。

どこかに書いたけど、自分は起業家タイプではないので、起業は考えてない。
けど、何かお金になりそうなことはないかな〜って、考えるようにしていこう。と思った。

星4つ。
起業を考えている人やギャンブル好きはぜひ。
フランチャイズを考えている人も一読をお勧めするよ。
夜市
大学生のいずみは、高校時代の同級生・裕司から「夜市にいかないか」と誘われた。裕司に連れられて出かけた岬の森では、妖怪たちがさまざまな品物を売る、この世ならぬ不思議な市場が開かれていた。夜市では望むものが何でも手に入る。小学生のころに夜市に迷い込んだ裕司は、自分の幼い弟と引き換えに「野球の才能」を買ったのだという。野球部のヒーローとして成長し、甲子園にも出場した裕司だが、弟を売ったことにずっと罪悪感を抱いていた。そして今夜、弟を買い戻すために夜市を訪れたというのだが―。


第12回日本ホラー小説大賞受賞作というので、手に取った本。

"自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った主人公が弟を買い戻すために夜市を訪れた"という設定で、「うわっ。苦手なファンタジーもの?」と思いながら読んだらハマっていった。

ハマったのはその世界観。なんとも不思議な世界観なんだ。

人攫い(「ひとさらい」と読む)のような妖怪が出てくるので、ハリー・ポッターのようなファンタジー風でもあるんだけど、アドベンチャー的でもある。
なんとなく、映画「千と千尋の神隠し」っぽい感じ。あれも、「顔なし」とか不思議なキャラクターが出てきたよね?

「うほっ!そう来るか〜」といった驚きのストーリー展開もあり、心理描写も巧み。
映画になりそうな感じがする。

こういうのがホラーというジャンルなのかな?
「怖い」という感情は無かった。

星4つ。
他に「風の古道」という短編がおさめられている。
こちらも面白く読めた。
沖で待つ
「おまえさ、秘密ある?」住宅設備機器メーカーに入社して福岡支社に配属された同期の太っちゃんと女性総合職の私。深い信頼と友情が育っていく。そして太っちゃんの死。太っちゃんとの約束を果たすべく彼の部屋にしのびこむ。選考委員会で高い評価を得た第134回芥川賞受賞作。他1篇併録。


134回芥川賞受賞作品と聞いて手に取った本。

「芥川賞を受賞した本か〜」なんて期待して読むと、外してしまうことが多かった。
例えば第130回の「蹴りたい背中」。期待して読んだが、何が言いたいのかまったくわからず、「なんでこれが芥川賞なの?」なんて感じたもの。

で、この本「沖で待つ」を読んだ。面白かったよ。
期待のハードルが低かったのが影響したのかもしれない。とても面白く読めた。
この本は「沖で待つ」と「勤労感謝の日」の短編が2本おさめられている。

両方とも主人公のモノローグが独特で、とても共感できた。
大きな事件があるというわけではないし、やっぱり何を言いたいのか分からないんだけど(一つはお見合いの話だし、一つは幽霊と語る話)、主人公が生き生きと描かれているんだ。

描き方も全て緻密に書いてあるというわけではなく、ところどころ省略しながら読者に行間を読ませるような手法というんだろうか。色々と想像してしまった。漫画で言うとタッチを描いた"あだち充"的な感じっていうの?

芥川賞の受賞作に相応しいかは置いておいて、読んで欲しい作品。

星4つ。
薄いので、1時間あれば余裕で読める。
カフーを待ちわびて
沖縄の離島・与那喜島で、雑貨商を営みながら淡々と暮らしている友寄明青(35)のところに、ある日「幸」と名乗る女性から便りがやってきた。明青が旅先の神社に、ほんの遊び心で残した「嫁に来ないか」という言葉を見て、手紙を出してきたのだ。
「私をお嫁さんにしてください」
幸からの思いがけない手紙に半信半疑の明青の前に現れたのは、明青が見たこともないような美(チュ)らさんだった。
幸は神様がつれてきた花嫁なのか?戸惑いながらも、溌剌とした幸に思いをつのらせる明青。
折しも島では、リゾート開発計画が持ち上がっていた。反対する少数派だった明青も、幸が一緒なら新しい生活に飛び込んでいけると思い、一大決心をする。
しかし幸には、明青に打ち明けていない秘密があった

上はamazonのストーリー説明。

第1回『日本ラブストーリー大賞』大賞受賞作ということで、手に取った本。

うん。ラブストーリーだ。雰囲気はなんとなく市川拓司「いま、会いにゆきます」に似ている。

沖縄を舞台にしていて文章もきれいなので、その情景の美しさが目に浮かぶほど。
エイベックスが映像化を約束しているだけあって、そのイメージがわきやすい。

面白く読めたんだけど、ストーリー展開のご都合主義が目に余ったかな。
最後のタネ明かしはあるんだけど、それでも、どうして幸が明青に惹かれたのかが理解できなかった。

ラストは続きを読み手に想像させるような終わり方だったので、テンションの上がった自分の気持ちは消化されなかったのが残念。

それでも、たまにはこういう恋愛小説を読むのもいいものだ。

星4つ。
ラブストーリーが好きなら読んでみて。市川拓司の「いま、会いにゆきます」同じく彼の著書「そのときは彼によろしく」が好きな人なら気に入ると思う。
1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記

ドラマにもなった本。ドラマはまったく観ていないくて、知ってるのはこのドラマ化で主題歌を歌ったレミオロメンがブレイクしたということぐらい。

文庫を読んだんだけど、まず表紙をめくると亜也の写真が掲載されている、15歳、18歳、23歳の写真だ。23歳の写真はベッドでの痛々しい写真。
この写真を見て、初めてこれが実話だと知った。

著書である亜也の日記が書かれている。
決して治療できない病気に対して、時に泣きながら落ち込みながら、自分の感じたことを書いている。

自分を励ますため、生きた証を残すためにも日記を書いていたんだろうと想像する。

この日記、書くのは二十歳でとまっているんだ。
著者が亡くなったのは二十五歳。

ドラマが無性に観たくなってきた。
TSUTAYAに借りにいくか。

感受性が豊かな時に読んでおけばよかった。
中学生とか高校生ぐらいに読むべき本だと思う。

星4つ。
ぜひ、読んでもらいたい本。
売られ続ける日本、買い漁るアメリカ―米国の対日改造プログラムと消える未来
日本市場「完全開放」のゴールを2010年と決めた米国は、肉や野菜を始めとした食品、電気通信、証券市場など、ありとあらゆる社会構造の「最終改造」に入った。痛みを伴う構造改革の果てに、我々日本人がたどり着くのは…。


amazonの評価は高いんだけど、俺はこういう文章は苦手だ。
どうも感情的に書かれているように読めるんだよね。

書いてある内容は、アメリカ主導で日本は強引とも言える規制緩和を実施している。その規制緩和のほころびは耐震強度偽装問題や米国産牛肉輸入問題に顕著に現れている、といったもの。だろう。(想像)
これは「前書き」部分を読んだだけなので、ちゃんと読むと違うことが書いてあるかもしれない。

「前書き」の高飛車で、感情的な文章を読んだだけで、読む気が失せてしまった。
あとはパラパラとめくって終了。

星1つ。

「アメリカなんて嫌いだ!」という人にはお薦めかも。
自分は好きでも嫌いでもないので、客観的で冷静な文章が読みたかっただけ。
悪魔の文章術
「文は人なり」と言うが、間違っている。正しくは「文は自己演出なり」だ。自分をありのままにさらけ出すのではなく、文章を工夫し、上手に化粧して、相手の心を動かし、「見せたい自分」を演出する。この「したたかな文章技術」こそ、できるビジネスマンの最強の武器だ。


ざーっと、面白そうなところを拾い読み。

ピンと来たのは、謝罪の文章。これ、書くのが難しいんだよね。
単純に謝るだけではインパクトが弱いし、本当に自分の誠意を相手に伝えられるかって測りにくい。

この謝罪文で著者は「きれごと」で締めろと提案している。
「私が社会人となった時のポリシーは」とか「わが社のモットーは誠意で道を開くです」とか。これ、使えそう。

また、他社への依頼の文章では「相手に想像させる」「ほのめかす」というテクニックも使えそう。断れば、他社に仕事が回されるというのをほのめかし、相手に危機感を与える。
例えば、こんな感じ。
「先方は知り合いの業者を推薦してきており、また他の候補も挙がっていたのですが、弊社としましては、やはり御社が一番信頼できますので・・・」


著書タイトルの「悪魔の文章術」というだけあって、やりすぎか?というのもあったけど、実践したら面白いと思う。

でも、読むところは少なかった。
星2つ。
自分に「ダメ出し」をしてしまうあなたへ
苦手なことや、できていない部分があったっていいじゃない。自分をマイナス評価ばかりしていると、自信も持てないし、人付き合いも恐る恐る…。でも、一度きりの人生、それではもったいない。自分をもっと好きになり、自分らしさを楽しめるようになるアドバイス。

「マイナス思考ではなく、プラス思考でいきましょう。」ということかな。

昔のアニメで、日曜日の19:30枠のやつ。なんだっけ?「南の島のルーシー」だっけな?
あのアニメに「よかった探し」っていうのがあった。「よかった探し」とは、どんなことでも良いところを見つけるってやつ。あんな感じかな。って、どんな感じ?

こういう本は落ち込んだや、悩んでいたり、何かにモンモンとしている時に読むといいんだよね。
けど、今の自分はなんとか安定しているようで、あまり響かなかった。

途中まで斜め読みして、最後読みをして終了。


星2つ。
なんとなく癒されたい!という人には良いかも。

[7/15追記]
正しくは「南の島のフローネ」でした。
たこち、コメントありがとう!
エンド・ゲーム―常野物語
「常野物語」の最新作、早くも登場!
「裏返さ」なければ「裏返される」??正体不明の「あれ」と戦い続けてきた拝島親子。だが母が倒れ、残るは一族最強の力を持つ娘だけに。息もつかせぬ展開の果てに、驚愕の真相が明らかに!

著者の恩田 陸の作品は、ファンタジーが多くて自分に合わない作品が多いんだけど、これは面白かった。

とはいうものの、正直、意味はほとんど分からなかった。
なんとな〜くのイメージなんだけど、映画「マトリックス」や漫画「20世紀少年」っぽい感じ。

いきなり精神的な世界に入って、時間軸がズラされ過去に戻ったりする。
それまで真実だと思っていたことが、実は真実ではなく刷り込まれた記憶だったり。
ストーリーをちゃんと追うというより、ストーリーの描写や刻々と変化する「裏返す」「裏返される」「洗濯」のポジションを楽しむといったところか。

サブタイトルに「常野物語」とあって、どうやらこの作品の前に、前身となるような作品が発表されているようだ。

星4つ。
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