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読書の記録がメイン。後は、つぶやき的な記録。
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うちのネコが訴えられました!? -実録ネコ裁判-

ブログの書籍化。

ネタ元のブログはこれ。 →【実録】ネコ裁判  「ネコが訴えられました。」

昨年、話題になっていたので更新を楽しみにしながら読んでいたブログだ。

ストーリー展開や結末は当然知っているので、流しながら読んだ。 ブログと書籍の違いはほとんど無い。気づいた違いは、ネコの写真等が掲載されていることぐらいだった。(ブログに掲載されていた文章を、多少手直しをしているようだけど分からなかった)

好き嫌いがあると思うんだけど、紙に書いてある文章でのフォント変更は読みにくいと感じる。フォントの変更というのは、オチや強調したい場合に、文字フォントを大きくしたり、色を赤に変えたりするでしょ。それ。そういうWebでの表現手法が紙という媒体でも同じように再現されているのが、とても読みにくいんだよね。

ディスプレイで読むのは違和感ないんだが。

星2つ。

話の内容は面白いんだけど、ブログを読んでいればあえて再び紙面でなぞる必要は無いと思う。

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僕たちの戦争
2001年9月11日世界貿易センタービルに旅客機が突っ込んだ翌朝も尾島健太(19)は、テレビの臨時ニュースや新聞には目もくれず、一人サーフィンに出かけた。バイトをクビになりガールフレンドのミナミとも喧嘩中で会えないからだ。しかし、大波に呑まれた健太が目を覚ますと、そこは1944年だった!1944年9月12日霞ヶ浦飛行場から飛び立った石庭吾一(19)は、「海の若鷲」に憧れる飛行術練習生だ。しかし、操縦を誤って海に墜落してしまう。蘇生した吾一が目覚めたのは、なんと2001年だった…。根拠なしポジティブのフリーターとバリバリの特攻隊員が入れ替わり―どうなる、ニッポン!?愛と青春のタイムスリップ・ウォー。amazon紹介

チェックしている書評サイトでお薦めしていたので、手にとった本。今週末にドラマ放送される原作なんだね。最近、ドラマ情報に疎いので全然知らなかったよ。

→参考:TBS「スペシャルドラマ『僕たちの戦争』」

いわゆるタイムスリップ物。コメディっぽいんだけど、視点は面白い。

未来にタイムスリップした吾一の視点。戦争で守らなければいけなかったのはこんな日本だったのか、という嘆き。

過去にタイムスリップした健太の視点。戦争で負けるとわかっていながら、それでも未来に残してしまった彼女を救いたいがために出る行動。

こういう対比が興味深かった。

ラストシーンは読者に想像をさせるような終わり方だったのが、イマイチ消化不良。

星4つ。

ワールドトレードセンターの9.11もモチーフになっており、この時期に読むのがピッタリの本だと思う。

LOVE or LIKE

もうすぐ秋だし、恋愛モノを読まないと。

男性作家達が書き連ねた恋愛短編集。「I love You」の第2弾らしい。

作家と作品は以下。

  • 石田衣良『リアルラブ?』
  • 中田永一『なみうちぎわ』
  • 中村航『ハミングライフ』
  • 本多孝好『DEAR』
  • 真伏修三『わかれ道』
  • 山本幸久『ネコ・ノ・デコ』

全体として、ドロドロとした恋愛ではなく、ホンワカと心温まるような話ばかり。

好みは中村航の「ハミングライフ」。ネコと手紙を介したメッセージのやりとりは、あたたかい気持ちにさせる。メッセージのやりとりは、リアル世界のなIPメッセンジャーっぽい。ネタバレになるけど、メッセージのやりとりの中で「私から告白する方向で。」「いや、それはアレなんで、ボクの方から告白しますよ。」「じゃあ、お願いしてもいいですか。」のようなやりとりが良いね。

この本の一番最初に石田衣良の作品が収録されているが、、、。う~ん。この作品本当に必要だったの?最近、彼が売れているので、ネームバリューが欲しかったのだろうか。

前作「I love You」には伊坂幸太郎の作品があったのだけど、今回の作品には無かった。これは残念だった。

星4つ。

本は読んでいたんだけど、時間がとれずに書けずにいた。書けてスッキリ。やっとこれで頭の中のものを吐き出せた気がする。

Web2.0でビジネスが変わる
自分の仕事につながる「Web2.0」 Web2.0という大きなトレンドの中で、現在スタンダードとされているビジネスモデルがいかにして変貌してゆくのか? Webメディアを中心に活躍する気鋭のビデオジャーナリストが、「マスから個」の流れを軸に、現在そして未来を展望する。amazon紹介

「Web2.0」というキーワードのついた本を見ると、どうしても手にとってしまう。

全体的に内容はそれほど目新しいものは感じなかった。しかし、テレビとネットの融合に関する示唆はとても興味深く感じた。Web2.0という意味とは少し違うように思えたが、ハードディスクレコーダーの普及によって、テレビ視聴率と関連する広告収入モデルが成り立たないという言及だ。

ハードディスクレコーダーの普及が進み、CMがスキップされる現在、視聴率からの広告料算出されないのはとても理解できる。

実際、自分はテレビをリアルタイムで観る事は少なくなった。ほとんどハードディスクレコーダーに録画して観る。ドラマでもバラエティでも録画する習慣になった。特にバラエティにある、「衝撃の映像はCMの後で」みたいなCM跨ぎの演出にヤキモキしないでも済むし、面白いところだけ観ることができるのが楽なんだ。

それでも、ニュースは録画しないでリアルタイムで観るけど、「今日のトップニュースは何なのか?」を知るぐらい、というのが多い。ニュース自体はネットで事足りるし、ニュースに対するコメンテータが発する通り一辺倒のコメントを聞くよりは、面白いブログを読んだ方が効率的だと思う。

そういう状況の変化ってすぐそこまで来ていると思う。そうなると、既存の視聴率による広告収入モデルは遅かれ早かれ使えなくなると思う。そうなると、どうなるんだろう?著書にもあったように、番組中にテロップみたいなのでCMを流したりするんだろうか。

星4つ。

具体的な事例が興味深かった。テレビとネットの融合に関する箇所だけでも読むと良いと思う。

やはり、「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる/梅田 望夫」は必読だ。

論理的な話し方が身につく本―ストーリーの組み立てから説得テクニックまで

ビジネストークをする時の心得みたいなことを書いている本。ビジネス以外にも、プライベートの話し方にも使えそう。

たとえば、断定的な表現を使うと信頼を得やすいとか、相手の意見を受け入れてから反対意見を言うようにしようとか。

確かに、論理的に話すといっても、一方的に話すだけではいくら論理的に話しても伝わらないだろうな。

気づきとしてあったのは、口癖。最近、自分の口癖で語尾に「~~なんですけど」という言葉をつけるようになっている。聞き苦しいと思うので、直すように心がけているが、知らず知らずに言ってしまうんだ。気づいた時には言葉を発したあとだったりして。これからもこれは気をつけていこう。

星2つ。コミュニケーションの本と思って読んだほうがよい。

温室デイズ

今最注目の作家が贈る、痛くて沁みる極上青春小説。
トイレでタバコが発見される。遅刻の人数が増える。これらの始まりの合図に教師たちはまだ気づかない。私たちの学校が崩壊しつつあることを。私には一体何が出来るのだろうか……。心に染みる極上青春小説。

著者の作品を呼んだのは「卵の緒」や「幸福の食卓」を数えて3冊目。独特の表現と世界感が好きで、新刊が出たというので手にとった。

これ好き。一気に読んでしまった。いつものように通勤電車で読んでたけど、電車を降りるのがイヤだった。

「いじめ」や「不良」や「不登校」などを題材にしている。ドラマにもなった「積み木くずし」のような怖さもないし、「金八先生」のような非現実感も無い。

この物語は読む人によって、色々な捉え方があると思う。いじめはいけないと嫌悪したり、自分もいじめをしてしまったと反省したり、登校拒否ってどうなの?疑問を持ったり。

自分はどう感じたかというと、何かを変えようするひたむきな主人公に希望を感じた。ハッピーエンドというわけではないし、結局は何も変わっていない。とても現実的な描写なので、そう捉える人は少ないかもしれないのだけど。

好みは分かれると思う。けど、著書の「卵の緒」や「幸福の食卓」に惹かれた人は気に入ると思う。

星5つ。

バレエ漬け

バレエとの出会い、子ども時代の記憶、映画監督の、夫・周防正行氏との気取りのない家庭生活のエピソードから、渾身のバレエ論まで。舞台の合間をぬって徹夜の日々。踊りへの情熱に負けないエネルギーをかけて書き続けた、すべて本人自身による書き下ろしエッセイ。

バレエに興味があるので、手にとった本。

スポーツクラブでバレエのレッスンに出れるときは、極力参加するようにしている。

「異型の美」という表現があった。確かに、バレエってそういう側面を持っていると思う。あんなに足を上げたり、あんなにターンしたりって普通の生活ではないから。そういう、普段やらない、普通の人ができないという動きもバレエの魅力だろう。

著者の目を通しての「Shall We ダンス?」関しての記述も興味深い。

あっさりと30分ぐらいで読める。バレエに興味があれば手にとってみて。

星3つ。

イメージだけで「らくな体」をつくる本
慢性の肩こり、消えない腰の痛み、積み重なるストレス、気になる姿勢や体型。治したいけど治らない。何とかしたいけど、どうしていいかわからない。そんな悩みを抱えてはいませんか? でも、サプリやエステには頼りたくない。ジム通いや習い事もいいけど、自分の体は自分で何とかしたい、そんな願いを持った人にぴったりの本。使うツールはイメージトレーニング。イメージだけで身体も心も「らくらく」に変えちゃう本です。


タイトルだけで借りた本。

絵が可愛い。

けど、今読みたい本ではなかった。
パラパラとめくって終了。

星1つ。
冬の砦―長編サスペンス
横浜郊外の高校校庭で女子生徒が全裸死体となって発見された。元警官の桜木は独自の調査を始めるが、次第に隠された真相が解き明かされていく…。現代社会と人間の心とに潜む「刃」を描くサスペンス巨編。

会社の先輩に借りた本。やっと読み終わった。

それにしても、詰め込み過ぎじゃないか。

殺人、自殺、拷問、横領、売春、大量無差別殺人、爆弾、主人公の過去、昔の恋人の過去等など。途中でお腹いっぱいになってしまった。 また、なぜか偶然のちょっとした出来事からの主人公のひらめきによって、その謎が解かれることが多かった。そのノリは「火曜サスペンス劇場」ならぬ「火曜ベタペンス劇場」だよ。(ベタペンス劇場については、ここを参照→くりぃむしちゅーのたりらリラ~ン

強引な設定は最後までその印象が拭えなかったのが残念。

まぁ、最初の1ページを読んで著者のくどい表現が自分と合わないなーと最初から一歩引いて読み始めたというもあるだろう。

星2つ。

自分にしては珍しく、ページをめくる手が重く、読むのに時間がかかってしまった。

自分の考えをまとめる技術―5つの図で整理する

ツリー図、ベン図、マトリクス、グラフ、フロー図の、5種類の「図」を使用した、自分の考えをまとめるノウハウを紹介。頭の中の情報を整理するだけでなく、商品の企画・営業・販売・管理業務などの業務領域にも応用できる。

よくある「図で説明しよう」という解説本。オールカラーなので、わかりやすい。

が、今の自分が欲しい情報ではない。こういうテクニックというか整理方法は使わないと、感が鈍る。

星2つ。

なんで時間がないんだ? ―やりたいことができる時間捻出法
ちょっとの気づきと工夫で、あなたの時間はふえる。「できない」を「できる」に変える!実践テクニック78。

時間を作るためのちょっとしたテクニックを教示している本。

といっても、それほど目新しさは無かった。言いたいのは「規則正しい生活しましょう」とか「物はちゃんと片付けましょう」ということかな。

この本に書いてあったけど、我が家の玄関は靴が脱ぎ散らかしてある。靴は脱いだままだし、靴箱に片付けることはほとんどない。2人しか住んでないのに、6人ぐらいで生活している玄関のように見える。試しに、今日から脱いだ靴を揃えることにしよう。

あと、パソコン部屋の片付け。いらないものが多いんだろうな。パソコンに使う色々なケーブルをとってあるんだけど、ほとんど使わないもんな。

決めた。今週末は少しでもいいので、必要なものと必要ないものを分けていこう。

また、休みの日は午前中から活動しましょうというのは同じ考えだ。疲れたから、休みの日にゴロゴロしているよりは、会社へ行く時間と同じような時間に起きて行動している方が効率良いし気分が良い。 そういえば、父も母も同じような生活をしていた。父は休みになると、早起きして剣道へ行っていたし、母はバレーボールや近所を走ったりしていた。学生や社会人1年目ぐらいは、「せわしない。休みの日ぐらい、ゆっくり休ませてくれよ」と思っていたが、今は父や母と同じような行動をしようとしている。こういう生活習慣も引き継がれていくのかな。

星3つ。時間が足りないと感じている人は、一読を。

震度0
阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。県警の事情に精通し、人望も厚い不破がなぜ姿を消したのか? 本部長の椎野勝巳をはじめ、椎野と敵対するキャリア組の冬木警務部長、準キャリアの堀川警備部長、叩き上げの藤巻刑事部長など、県警幹部の利害と思惑が錯綜する。ホステス殺し、交通違反のもみ消し、四年前の選挙違反事件なども絡まり、解決の糸口がなかなか掴めない……。amazon紹介


著書の作品を読むのはこの本で4冊目だ。
前回読んだのは、ドラマ化もされた「クライマーズ・ハイ」。
著書のタイトルにもなっている「震度」とは阪神・淡路大震災のこと。物語は阪神・淡路大震災が起こったのと同じくして、県警本部の不破がいなくなるところからはじまる。

著者お得意の仕事での縄張り意識、階級、キャリア・ノンキャリアによって、署内の"ひずみ"が次第に大きくなっていく。そういうのを書かせると、ほんとうまい。グイグイ引き込まれて、最後まで一気に読ませるのはさすがだ。

警察内部の内情を暴く、権力闘争のフィクションとして読むと良いと思う。

しかし、自分はミステリーとして読んでしまった。この物語の核である不破失踪のタネ明かしは、「え?こんだけひっぱっておいて、このオチかよ」と思わずにはいられなかった。また、それ以外の謎解きも大したことはないと感じた。

そして、警察内部の内情と対比させて使われている阪神・淡路大震災はなんの意味のない。なんの意味もないというのは極端な言い方だった。確かに、阪神・淡路大震災という大きな被害状況と、警察の保身に動く人々との対比を描きたかったのかもしれない。しかし、それが阪神・淡路大震災にこだわる必要はないと思う。ネタバレになるけど、「ここから大震災との関係がつながるのか?」と思わせる記述もあったんだけど、それはフェイクだったんだよな。

前回読んだクライマーズ・ハイでもそうだった。クライマーズ・ハイでは、主題である日航機墜落事故と、タイトルになっている登山が無関係だったし、今回も大震災と不破の失踪は無関係。

著者にはこのように、なんとなく思わせぶりにしておいて、最後に肩透かしを食らわされる。そんな印象が強い。

星3つ。
面白いことは面白い。けど、ミステリーとして読んではいけない。
横山 秀夫の作品が好きなら、気に入ると思う。
週末はバレリーナ
黒木瞳、中森明菜、神田うのをはじめ、豪華メンバーが出演する話題のバレエドラマ、『プリマダム』(日本テレビ系で4月12日から放映)の原点であり、大人からのバレエブームの火付け役になった『バレエをやりたい!』(弊社刊)待望の続編いよいよ発売!
番組に出演する、神田うのさんと小林十市さんの巻頭対談や、東京バレエ団プリンシパルである、井脇幸江さんのアドバイスなど、内容も盛りだくさんです!
大人になってからバレエを始めたいという人の背中を押してくれる本だと思う。
バレエの良いところ、レッスンにはどんな格好をすればよいか、レッスンの進め方、教室の選び方等がわかりやすく書いてある。これを読むだけで、「バレエ、やってみたいな」と思う人もいるだろう。

しかし残念なのは、女性目線で書かれている記述が多いこと。レッスンにどんな格好をするかというのは女性のレオタードだとか、長い髪のまとめ方とか書いてあるんだけど、男性の格好にはほとんど触れていない。もう少し、バレエを始めてみたいと思う男向けの記事が書いてあるとより良いと思うんだが。

星3つ。バレエに興味があれば、サラっと流し読みをお薦め。
即戦力の磨き方

ビジネスの現場はいまや下剋上の時代。力がなければ生き残れないし、能力の差で所得の格差は開く一方だ。働く側にせよ、雇う側にせよ、誰もがビジネスシーンでどのようなアウトプットができるかを常に考えている。求められるのは、現場で活かせる即戦力である。「語学力」「財務力」「問題解決力」の三種の神器に加えて、「勉強法」や「会議術」も身につけたい。大前流の即戦力の磨き方を若きビジネスパーソンに伝授する。amazon紹介
著者の作品を読んだのは初めて。

これからのビジネスに必要なものは以下の3つと展開。
・語学力
・財務力
・問題解決能力

これらが必要なものであるというのは、賛成だ。しかし、どうもそれがすんなりと頭に入ってこない。
書かれている文章がとても挑戦的なんだ。こういう文体が好きな人は好きなのかもしれないけど、自分は不愉快になった。最終的には「下々の皆の衆、オレ様を目指すのじゃ」ということなんだろうか。

即戦力とは関係の無い、5章に書かれている「人生設計は自分でやる」というのが興味深かったぐらい。

序章をサラっと読んで、1章から4章を斜め読み。5章だけちゃんと読んで30分ぐらいで読み終わり。

星2つ。5章が無ければ、星1つ。
ウイニー―情報流出との闘い
ウィニーを使っていなくても危険。あなたの情報も流出している! そんな事態に対応すべく、ウィニーによる情報流出のしくみとその対策を、専門用語を避けてやさしく解説。また、ウィニーと社会との関わりについても考える。amazon
Winnyは使ったことがある。しかし、初期リリースバージョンを使用していたこともあってか、「使用に耐えられない」と思ってすぐに使うのをやめてしまった。Winnyによる情報流出が世間を騒がせるのを聞くと、「まさか、これほどWinnyというソフトが世間に広まるなんて」と驚いたの正直なところ。確かに、興味をそそる怪しいソフトや映像を無料で手に入れることができるし、そういう雑誌もたくさん刊行されているので手っ取り早く試してみようという人が多いのだろう。

そういえば、短時間のWinny使用者として感じたのは、Winnyはファイルの交換が容易だということ。Winnyが流行する前はWinmxというファイル共有ソフトが一般的だった。Winmxというソフトでは、その世界独特の仁義を切ったり、ある一定の設定のする等や暗黙のルールというものを理解しないと、欲しいファイルを手に入れることができなかったのだ。しかし、Winnyはそんなことをしなくても、欲しいソフトが手に入るんだよね。そういうファイル入手の手軽さがより広く流布させる要因になったんだろう。

そんなWinnyについて、その仕組み、危険性、情報流出の経緯、対策を記している。また、ファイル共有ソフトが含んでいる、著作権等の法律(刑事・民事)への影響を広範囲に書かれている。

知っているつもりで知らなかった、キンタマウイルス、山田キンタマ、山田オルタナティブ等のウィルスの仕組みも興味深い。(ウイルスの名前に「山田」や「キンタマ」と付くけど、一般的な呼び名)

Winnyによる情報流出といっても、ほぼ自宅にあるセキュリティ的に無防備なパソコンから流出しているのが大半だ。Winnyやそのウィルスによって誤って情報を流出させたとしても(過失による情報流出)、そもそも会社から自宅に情報を持ち運ぶという行為が故意の情報流出になるのだ。

47氏(金子さん)という名前の由来、Winnyという名前の由来という豆知識も知ることができた。

星4つ。
パソコンに疎い、Winnyに疎い人に適した本だと思う。極力、専門用語を控えて書いてあるし。また、IT系の会社にいる自分にとっても初めて知ることが多くて、とても勉強になった。
クローズド・ノート

私の部屋に置き忘れられた一冊のノート。はじめは手に取るつもりもなかったのに。そのノートを開きはじめたとき、私の平凡な日常は大きく変わりはじめる―。『火の粉』『犯人に告ぐ』の俊英が贈る、2006年最初にして最高の物語。携帯サイトでの連載時から感動の声が続々。100万アクセスを突破した、切なく暖かい恋愛小説。 amazonの紹介


主人公を中心にした、「ノート」と「男性」と「先生」に関する謎は、最初の方ですぐにわかってしまう(多分、誰でも想像がつくオチ)。あとはどうやってそれらをリンクさせていくかという、ハラハラ感や焦燥感みたいなを楽しむのがいいんだろう。読み手は早くそのつながりに気づいてほしいのに、登場人物の鈍感さにヤキモキする。いわゆる、「志村、後ろ!」メソッドというやつだ。志村の後ろに幽霊がいるのに、志村はそれに気づかない。つい舞台の志村に声をかけてしまうというヤツ。今、自分が考えたメソッド。

それはそれで楽しい。けど、思わせぶりなエピソードが気になって、最後は消化不良だった。途中に出てくる恋愛的なエピソードや、万年筆のエピソードがそれ。特に万年筆のエピソードはかなりのページ数を割いていたので、ラストでそれが生きてくるとずーっと期待していたのだが、、、。

amazonのレビューでは評価が高いみたい。泣けるという感想もあったけど、どのポイントで泣けるのか、自分にはわからなかった。

ストーリー展開はお約束が多いしわかりやすい。表現も簡易なので、あっさりと読めると思う。
なんとなく、「世界の中心で、愛をさけぶ」に作り方が似ているような気がした。「世界の中心で、愛をさけぶ」が面白いと思った人は気に入るかも。

星3つ。
人は見た目が9割
喋りはうまいのに信用できない人と、無口でも説得力にあふれた人の差はどこにあるのか。女性の嘘を見破りにくい理由とは何か。すべてを左右しているのは「見た目」だった!顔つき、仕草、目つき、匂い、色、温度、距離等々、私たちを取り巻く言葉以外の膨大な情報が持つ意味を考える。心理学、社会学からマンガ、演劇まであらゆるジャンルの知識を駆使した日本人のための「非言語コミュニケーション」入門。

完全にタイトルの勝利。

いわゆる、「ノン・バーバル コミュニケーション」の話。

この手の本って、たくさん出ているよね。

記憶を掘り起こすと、高校の授業でもやったし、入試問題にもこの手の話題は出るし、大学でも同じようなことを学んだ。

内容は、言葉だけで伝わるのは1割ぐらいで、残りの9割ははジェスチャー、表情、感情ですよということ。主題に目新しさは無いのだけど、例に挙げている漫画の表現手法についての分析が面白かった。 スクリーントーンで感情を表現したり、白黒での表現とか。

既に知っているなと思ったところは飛ばし読み、興味のあるところだけをじっくりと読むスタイル。

星3つ。30分ぐらいで読める。

超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ

「自分の目で見たこと」は信じてよいか? UFO、虫の知らせ、星占い……。科学的には証明できないことも、実際の体験をとおして信じてしまう。しかしその「体験」は、本当のできごととは限らない!超常現象の実在を信じてしまうのは、人の思考システムの本質がかかわっている。amazon紹介

 「体験したのだから、不思議な現象(心霊現象や超能力現象)が存在する」と考えるのは間違いだ。体験しただけでは、それが真の不思議現象の実在を示すものなのかはわからない。『認知的錯誤』の産物なのか区別がつかないから。

認知的錯誤とは、記憶が刷りかえられたり、省エネの思考で現象を認識したりすること。そのようなことを具体的事例を示して、説明している。「2年目のジンクス」や「ネッシー」の等の身近な事例が多いので、とてもわかりやすい。

こういう本を読むと、いつも真正面から信じてしまう自分の傾向を戒めることができる。

星3つ。

カンニング少女

陸上選手、機械オタク、優等生、美少女。高3の夏、ぼくたち4人がはじめた「ゲーム」は、大学入試をカンニングで突破することだった-。手に汗握り、最後はホロリ。清くなく、正しくない、青春コンゲーム小説。

タイトルに惹かれて手に取った本。

姉の死の謎を究明するために、馳田学院に入学することを決めたのは、なんとか理解できる。だからといって、カンニングしてまで入学するっていうのは、やはり理解に苦しんだ。

カンニングするよりも、ちゃんと勉強して受験した方がいいのに。でも、こういう考えは著者も想定してのことなんだろう。

キャラクタはたっていたものの、なぜ鈴村女史がそこまで不正を憎むのかとか、教授の素晴らしさとか、そのあたりが描かれていなく消化不良。イマイチ、感情移入できなかったのが残念。

昔やっていた映画「カンニング大作戦」(タイトルうろ覚え)みたいなノリを描きたかったのかな。それなら、もっとくだらないカンニングの仕方を考えてくれたほうが面白かったと思う。

星3つ。エンターテイメントとしては楽しめる。かな?

超ハウス・ディスク・ガイド―GROOVE presents

とりあえず、この本についても書いておこう。

House DJのみならず、Houseダンサーもマスト・バイな1冊。

絶版になっているHouse Legendのディスクレビューを丸ごと1冊にしたような本。

本書では90年代を「ハウス黄金期」と位置づけている。確かに、この時期は良質なハウスミュージックが量産されていたと思う。自分がハウスという音楽にハマったのも、この時代をリアルに体験したからだ。 「ハウス黄金期」と位置づけているが、その言葉前に「最初の」と付けて「最初のハウス黄金期」とるので、これから第2、第3の「ハウス黄金期」が来ることを期待しているのだろう。

「ハウス黄金期」に掲載されているのは自分が所有している盤が多い。House Legendに掲載されていないで、「この曲もいいんだけどな~」と思っていた曲も掲載されていた。例えば、Loni ClarkのRushing。これ、ほんと大好き。空耳的にRushingが「ワッショイ」と聞こえる曲。MOOD ? SWINGがremixしたdubバージョンは、ずーっと「Rushing、Rushing、Rushing・・・」とループするので、クラブでプレイされると「ワッショイ、ワッショイ、ワッショイ・・・」と尿太郎達と騒いでいたのを思い出した。

あと、Size 9のI'm Readey。この曲も入っているのが嬉しい。ハウスのテンポからロービートのブレイクビーツに変化し、その後ピッチが徐々に上がり「これでもか!」と言わんばかりにドラムロールが延々と続く、なんともしつこい楽曲。解放されそうでされない、「じらされ感」は今でも記憶に鮮明だ。

この「ハウス黄金期」の章では、US HOUSEの節、DEF MIXの節、Masters At Workの節、ハードハウスの節と、分かれて記述されている。地域、作り手、ジャンルといった別の角度からの分類なので、これらを並列にするのはどうかと思うんだけど、ハウスという曖昧なカテゴリーは分類に苦労するのだろう。

2000枚もの盤が収録されている本書なんだけど、残念なことに「え?どうして、この曲入ってないの?」というのもある。

例えば、3章には日本人クリエイターの作品が掲載されているんだけど、その中にはJazztronikのアルバム「Cannibal Rock」は載っている。しかし、ハウサーの大好きな「SAMURAI」は無いんだ。「Cannibal Rock」を入れるなら、「SAMURAI」も必須でしょ。 YUKIのJOYは載ってたけど、A.K.のSay that you love meは載ってない。他には、Agora RhythmやStudio Apartmentの記述もなかった。Agora RhythmのNew HopeやStudio ApartmentのFlightは載っていていいと思うんだけどな。

購入した本なので、興味ある人は貸しまっせ。

もちろん、星5つ。家宝になります。

町長選挙

久しぶりの伊良部シリーズ。「インザプール」「空中ブランコ」につづく3作目の作品だ。以下の4つの短編がおさめられている。

  • オーナー
  • アンポンマン
  • カリスマ稼業
  • 町長選挙

パロディーというかオマージュ?。オーナーに登場するナベマンは元読売のナベツネでしょ。球界再編の頃を描いていて、「たかが選手」発言もあったし。アンポンマンはライブドアのホリエモン。この人の会社はライブドアならぬライブファーストで、住んでいるところは麻布ヒルズ。

各編に強力なキャラクターを登場させながらも、やはりそれ以上に強力なのは精神科医の伊良部だ。こんな医者がほんとにいたら楽しいだろうなー。

ニヤニヤしながら読める。特にホリエモンをパロディーにしたアンポンマンが良かった。

星4つ。

下流社会 新たな階層集団の出現
もはや「中流」ではない。「下流」なのだ 「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。そして彼らの中には、だらだら歩き、だらだら生きている者も少なくない。その方が楽だからだ。(「はじめに」より)「下流社会」とは具体的にどんな社会で、若い世代の価値観、生活、消費は今どう変わりつつあるのか。マーケティング・アナリストである著者が豊富なデータを元に書き上げた、階層問題における初の消費社会論。amazonの紹介

amazonのレビューは批判的なものが多い。けど、自分にとっては刺激的な本だった。とても面白く読んだ。

大胆な仮説をたてて、それを挑戦的に書く筆者の手法は、普段鈍くなっている頭を働かせるのには十分。これはこの前に読んだ「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」も併せて読まないといけないかも。仮説をそれらしく書いているので、鵜呑みにするのは危険だ。

これを読んでて思ったのは「血液型性格診断」。A型だから几帳面とか、O型だから大雑把とか。人なんて4つに分けられるはずないっていうのは分かっているのに、どうも信用してしまう。そんな感じなんだ。

自分の書き方もちょっと批判的になってしまったけど、「なるほど、そういう考えもあるなー」と感心するところもあった。それは、晩婚化は階層化によってもたらされたという考え方。階層化が進み自由恋愛が困難になったからという仮説だ。昔は家柄の違いを乗り越えて結婚や駆け落ちまでしてしまうというのが、恋愛結婚がロマンチックだと信じられてきた。しかし、今は自由になったがゆえに、異なる階層の人たちと出会うチャンスが無くなったのではないかというもの。一流商社マンはパチンコ屋のお姉ちゃんと結婚しないことを考えると、「たしかに、そういうこともある」と思ってしまう。

または、年収300万円だと結婚できない仮説も興味深い。

なんだかんだ言って、いやらしい話、自分はどの階層にいるのかというのが気になってしまったのも事実。

星5つ。頭の体操にとても良いと思う。

上にも書いたけど、「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」を併せて読むのをお奨めする。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方

ヒルズ黙示録―検証・ライブドア

堀江貴文氏の逮捕で日本社会を揺るがすライブドア。フジテレビとの攻防。村上ファンド、楽天との闘い…。裏では誰がどう動いていたのか? 舞台裏の人間ドラマを描ききった、書き下ろしルポ。amazon

「真実は小説よりも奇なり」という言葉があるけど、まさにそのとおりだと思う。

本書はライブドアを中心とした一連の出来事(球団買収、ニッポン放送の敵対的買収、ホリエモンの選挙、逮捕)を、劇画チックに書いてある。ドラマチックに書こうとしているのが、嫌味な感じなんだけど、様々な角度から書いてあったのが良い。「へ~、そんなことがあったんだ」とか「うわっ、えげつないな~」とか「ほんとに、こんなことできるの?」とかそんな感想を抱きながら読み進めたよ。

「水滸伝」という中国の小説があって、その小説は登場人物の多さでも有名。そして、本書でも多くの登場人物が出てくる。もちろん、中心はライブドアのホリエモン、宮内、熊谷。他のヒルズ族でいうと、村上ファンドの村上、楽天の三木谷。それ以外にも、外資系ファンド、外資系証券、外資系銀行、官僚、政治家、など、政界、財界、芸能界を問わず様々な人物が登場する。なので、人物把握は大変だった。

印象に残っているのは、村上ファンドの村上。影で暗躍している村上の姿が生き生きと書かれていた。ライブドアが仕掛けたニッポン放送の敵対的買収、楽天が仕掛けたTBSの敵対的買収など、裏には必ずといって良いほど村上の姿があった。

著者はライブドアをアジェンダセッティングが上手な会社と評価しているが、自分もそのとおりだと思う。今でこそ、王子製紙やコナカ、オリジン弁当のTOBだの敵対的買収だのとそのような言葉が一般的になったのは、良くも悪くもライブドアという会社の影響は大きいと思う。

政府が景気回復策として既存企業を救うために実施した規制緩和政策が、ライブドアの株式分割、時間外取引につながっていったという考えは良い気付きだった。また、「風が吹けば桶屋が儲かる」のように、シティバンクの検査→シティトラスト信託銀行の閉鎖→ニッポン放送株の大和SMBC移動に絡んでフジテレビのニッポン放送株TOBへと進む流れは、「ホントなのかよ?」とは思うものの、ものすごい刺激だった。

星4つ。以下の本とあわせて読むと理解が深まると思う。

  • 真相 ライブドアvsフジ 日本を揺るがせた70日
  • 特捜検察の闇/魚住 昭

ザ・ゲーム 退屈な人生を変える究極のナンパバイブル

取材のために、ネット上のナンパコミュニティに参加したニール・ストラウス。そこでは、「オープナー」や「ネグ」と呼ばれる、独自の法則に基づいたナンパ理論が展開されていた。そのメソッドにハマっていったストラウスは、最強のナンパ・アーティスト“ミステリー”に弟子入りし、“スタイル”というもうひとりの自分に生まれ変わり、出会ったばかりの女性をお持ち帰りする技術をすべて身につけるのだった。そして、ナンパ・アーティスト界のキングにのしあがったスタイルは、人生さえもナンパと同じようにプレイヤーの思い通りにコントロールできるゲームだと気づくのだった―。amazon

 刺激的なタイトルに惹かれて手にとった。冴えない男性がナンパテクニックを使って、女性を口説き落とすというストーリー。なのかな。

全然面白くなかった。当然なんだけど、変に外国っぽいし、変な省略後が多用されている。「だから、何?」っていうのが感想。

ナンパを実践しようという人にはいいんだろうけど、、、。

面白くなるかと思って、50ページまでは読んだ。けど、面白くならなくて、終了。

星1つ。

男はなぜネクタイを結ぶのか

ひとかどの男なら首元に主張がある-。なぜチャーチルは蝶ネクタイを好んだのか。なぜウィンザー公はウィンザー・ノットをしなかったのか。ファッション探偵の著者が、首元にまつわる謎の歴史を鮮やかな推理で解き明かす。 amazon

男がネクタイをする理由を心理的な側面から論じているのかと思って手にとった。

しかし、そうではなかった。ネクタイに関するお洒落ウンチクをタラタラと書いているだけ。

20ページぐらい読んで、目次を眺めて、終了。

星1つ。

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