読書の記録がメイン。後は、つぶやき的な記録。
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映画にもなった、「陽気なギャングが地球を回す」の続編。
本書は映画の公開と同時ぐらいに本屋に並んでいた本。
やはり、期待を裏切らない出来。さすが、伊坂幸太郎、うまいなー。
主人公の4人も生き生きと描かれている。
嘘を見破る名人の成瀬、演説の達人である響野、正確な時計を持つ運転手の雪子、スリ名人の久遠。どいつもこいつもロマンがある。
こういう小説はエンターテイメントとして、とことん楽しむのが作法。「泣いてやろう」とか「仕事に役立つ何かを探すぞ」とは思わずに、純粋に楽しまないと。
今回も便利屋の田中が活躍しているよ。彼に頼むと、なんでもやってくれる。どんな情報も手に入るし、どんな道具でも用意してくれる。
その田中に言及するシーンが良い。「頼んでもいいが、田中に頼むと、またか、と思われるかもしれない」と、成瀬が危惧する。響野が「誰に、思われるんだ!」と問う。成瀬が「何でも田中に任せれば済むんじゃないのなどと見透かされてしまう」、と答える。すると響野が「だから、誰にだ!」と再び問うシーン。
もちろん、"読者に"だよね?
ハードボイルドな会話、ちりばめられた小ネタ、格言。ファンにとってはたまらないよ。
「卵を割らなければ、オムレツを作ることはできない」
最後は大慌てでまとめているけど、星5つ。久しぶりに彼の作品を読んだこともあり、楽しんで読めた。
ロマンを求めている人、銀行強盗に興味がある人、ニヤリとしたい人は読むべし。
ただ、前作「陽気なギャングが地球を回す」は読んでおいた方がいい。前作に言及する場面が多いから。前作は文庫でも出ている。
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