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奇跡のような出会いから、清瀬灰二と蔵原走は無謀にも陸上とかけ離れていた者たちと箱根駅伝に挑む。それぞれの「頂上」めざして…。長距離を走る(=生きる)ために必要な真の「強さ」を謳いあげた、超ストレートな青春小説。amazonの紹介
この本は読むべし。べし。べし!
文句無く星5つだ。一気に読んでしまった。
この前読んだ著者の作品は「まほろ駅前多田便利」だった。この本のキャラクター設定が自分の好きな感じだったので、「風が強く吹いている」を何気なく図書館で借りてきた。
会社へ行く電車の中で読み始めたら、ドップリとハマってしまった。ところどころ、涙を流しつつ、鼻水も同時に流れてきたりして。
「強さ」って何なんだろう?とか考えたり。
かっこいいなーと思ったセリフ。
「じゃあおまえら、いずれ死ぬからって生きるのやめんのかよ」
「『好きなら走れ』以上。」
青春小説とあるけど、どちらかというとスポコンもの。ストーリー展開はオーソドックスで、漫画でもよく見かける話の筋。だから、こういうのが苦手な人もいるだろう。
駅伝を走る10人のキャラクタの描き方が巧みだ。男同士の友情とか、チームスポーツの"絆"のようなものも描くのが上手だと感じた。
伊坂幸太郎の著書「砂漠」が好きなら、気に入ると思う。「まほろ駅前多田便利」で直木賞を受賞した著者だけど、本作「風が強く吹いている」の方が断然好み。
ドラマや映画の原作にもなりそう。
糖尿病やうつ病とつきあい、乗り越えながら家族と共に歩んできた年月の記録。自身の体験と取材をふまえて、いかにしたら「うつ」を防げるか、家族や友人がうつになったらどうしたらいいのかを語る。
明日はわが身だ。
病気のこともそうだが、「老い」というものが身近にないという状況だ。
いつかは行く道と肝に銘じておいた方がいいだろう。
いいなと思った言葉。ユダヤの格言。「人間は泣いてばかりでは生きられない。また笑ってばかりでも生きられぬ」というのがあった。交互にやってくるのが人生なんだろう。
また、年齢を重ねるにつれて重要になるのは、「ユーモア」と「お洒落」だというのは伝わった。
星3つ。
著書のタイトルはヘビーだが、それほど重たい記述は無い。
科学的な原理や法則も絶対的な真実ではない?数字やことばにあらわれてこない重要な現実のありかたを私たちは見逃していないだろうか。常識の落とし穴をわかりやすく、かつ楽しく解説。
失敗を科学するとあるけど、主題は「常識を疑え」ってことかな。「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方/竹内 薫」と同じものを感じた。
興味深い記述は、イソップ童話の「ウサギとカメ」の話。ウサギが寝てしまって、カメがゆっくりと走り先にゴールしてしまうという話だ。
その話で、ウサギを起こさなかったカメは良くないのではないかというものだ。
このあたりの論理展開は、とても面白く読めた。キーワードは「競争の本質」だ。
漢字にふり仮名がついているのが気になった。難しい話ではないが、漢字の読めない相手への記述とは思えなかった。
星3つ。
ちょっとした頭の体操になるかも。
「一生安心」はウソ。「女性の強い味方」「ボーナスつきでお得」も大きな間違い。うまい広告に騙されるな! ファイナンシャルプランナーの著者が、生命保険の営業に13年携わった経験から民間医療保険の仕組みを解説。
毎月、少ないながらも生命保険料を支払っている。
この本で言及しているのは、「医療保険」について。
その他の保険である、生命保険などには触れていないので、頭の片隅に入れておいた方がよい。
自分は、読みながら生命保険と混ざってしまったりしたので。
この本が素晴らしいのは、その見せ方と構成だと思う。
タイトルが刺激的で興味を惹かれる。そして、表紙をめくるとそこには「なぜ、医療保険に入ってはいけないのか」の答えが書いてあるんだ。
ただ、その答えはほんとに大まかにしか書かれていないから、詳しく読み進めたくなるのだ。
構成もほんと練られていたと思う。大きな見出しと、その詳細がちゃんと対応付けられている。
仕事でドキュメントを書くことが多いが、このような書き方は見習うべきものだと思う。
本書の内容も興味深い。
本書の主張は、公的保険が充実しているので保険のCMで言われているような過度の医療費がかかることはない。だから、医療保険には入らなくても良いというものだ。
自分のようなサラリーマンの場合、どれだけ医療費がかかっても、8万円程度ということだ。
本書には詳しく書いてあるが、ある一定の金額を金額を超えた医療費は払い戻される仕組みがあるのだ。
こういうのを読むと、なるほど、確かに医療保険には入らなくても済むね。と思った。
我が家の保険も見直した方がいいのかも。
ただ、高齢化社会を迎えて医療費自己負担額は1割負担から3割負担に変化している。他の制度を見ても、年金制度などが破綻してきているような状況を考えると、必ずしも今の公的医療制度が継続するとは思えないというのもあるんだよね。高齢化社会でますます介護にも注力しなければならないと思うし。
そうやって考えると、リスクを軽減するためにも多少は民間の保険も考えたほうがいいのかもしれない。
星4つ。
これは、ぜひ読んで欲しい1冊。
永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。
映画化されたということで、手に取った。
浅田次郎というと、これまた映画化されている「鉄道員(ぽっぽや)」等も書いている作家で有名であるんだけど、彼の作品を読むのは初めてだった。
映画の宣伝をCMで見ていた。それを見る限り、タイムスリップ物で、地下鉄に乗ったら過去にタイムスリップして若き日の父と会う。反目しあっている父だが、若かりし日の父を見て父の存在を認める。のような、ストーリーだと想像していた。
しかし、これが違うんだ。良い意味で裏切られた。
なるほど、そこにたどり着くんだー。ネタバレになるから書かないけど、この”やられた感”は気持ちよかった。
映画を観てみたいと思った。
星4つ。
これはお奨め。
東京のはずれに位置する“まほろ市”。この街の駅前でひっそり営まれる便利屋稼業。今日の依頼人は何をもちこんでくるのか。痛快無比。開巷有益。やがて切ない便利屋物語。
直木賞受賞作と言うことで、手にとった本。
この空気感というか、全体から漂う雰囲気は好き。ハードボイル風なんだけど、どこかゆるい感じがするんだ。
この物語の中で出てくる行天というキャラクターが好きで、いざとなるとものすごい力を発揮するんだ。しかし、どこか規格外で、暴力に走ってしまう。
伊坂幸太郎のような雰囲気も感じた。
親から愛されていないと感じる小学生の送り迎えをするエピソードでの最後のシーンが印象的だった。フランダースが所々に活用されているエピソードで。
「おまえはあのアニメをハッピーエンドだと思うか?」
「思わないよ。だって死んじゃうじゃないか」
「俺も思わない。死んだら全部終わりだからな」
「生きていればやり直せるって言いたいの?」
「いや。やり直せることはほとんどない。いくら期待しても、おまえの親が、おまえの望む形で愛してくれることはないだろう。」
「そうだろうね」
「だけど、まだ誰かを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、今度はちゃんと望んだ形で、おまえはだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されている」
こういう、希望みたいなのを与えてくれる物語って好き。
星4つ。
著者の別の本を読んでみたいと思う。
低迷スーパーをたった6ヵ月で最強のスーパーに変えたマネジメントの舞台裏を描いたノンフィクション。泣き虫店長と店舗再生請負人のコンサルタントが、パートさんの「働く力」「考える力」を引き出した!
著書のタイトルを見ると、どこか啓発本を連想させる。しかし、内容はコンサルタントが低迷しているスーパーを改善していくといったストーリー。
最近で言うと「県庁の星」、ちょっと前なら「スーパーの女」に通じるものがある。会社名や個人名は伏せているものの、ノンフィクションのようだ。
面白かった。
コンサルティングがどのようにして店に入って、どうやって改革をしていくのか、というのが詳しく書かれている。ラストの展開も興味深く読めた。
章の切れ目にコラムが載っていて、そこに書いてあることが印象に残っている。
それは、「モチベーションを高めるためには・・・」というタイトルで、有名な言葉が掲載されているのだ。「やってみて、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は動かじ。」という山本五十六の言葉だ。
この言葉は知っているものの、著書の指摘に反応した。それは、言葉の最初にある「やってみせ」ができていないということ。
そうなんだよなー。振り返ってみると、「やってみせ」というのができていないと思う。いつも「じゃあ、これやっておいて。」とか「これ、よろしく」とか言ったりするから。
まず、一緒にやることが大事だ。もし失敗しても、後輩と一緒に笑い話にしてしまえばいいんだし。
番外編として、以下のよような「儲からない会社の5つの悪癖」が載っていた。
- 悪癖1 人を大事にしない
- 悪癖2 全社最適の視点が欠如
- 悪癖3 ついつい目先の経営に走ってしまう
- 悪癖4 目標、計画がいつも曖昧
- 悪癖5 本気の自己関与が無い
悪癖の2、4、5は実感する。特に悪癖5。最近、自分にこの傾向が出始めているかも。なんなく、そつなくみたいな。
自分は低きに流れてしまいがちだから。そういうのに気づかせてくれて、感謝。
星4つ。
この本は良い気づきを与えてくれた。90分ぐらいで読めるので、読んで欲しい1冊。「県庁の星」が好きなら、気に入ると思う。
本屋へ行くのが好き。
昨日、本屋へ行ったら面白そうな本を発見。
それが、「スクラム 駆け引きと勝負の謎を解く 」だ。
1章ぐらいを立ち読みしたら、スクラムをものすごく熱く書いてあった。ラグビーのスクラム、特に「1列目」と呼ばれるフロントローは涙を流して読めるんじゃないだろうか。特に、ナオチ先輩やマルガリ。
地元の図書館で予約しようと思ったら、蔵書の予定は無いみたい。なので、誰か買ったら貸してちょ。
水が「硬い」「軟らかい」ってどんな意味? 海洋深層水とアルカリイオン水、どこが違う? おいしくて、安全な水を飲むために、世界18カ国247種の優良水を厳選して紹介。日本名水百選付き。
やっぱ、もうちょっと水を飲むようにしようかな。
今でも体脂肪はそれなりにあるのだけど、何年か前は今よりひどかった。γGtpという値が通常の3倍ぐらいだというのが、健康診断でわかった。肝脂肪の付き過ぎなどが原因だったわけだが、この時ひとしきり水を飲んでいたっけ。
その時は水を飲むのだけでなく運動や食事制限も始めたので、どれが効果あったのかはわかならい。しかし、水が好きなるという効果はあったと思う。
デパートでさまざまな水を試したこともあったっけ。珍しいものをみつけてきては、飲み比べしていたよ。
水を飲むのは朝起きた後と、夜寝る前がいいのだそうだ。食間や食後に飲むのは効果がないみたい。
半分ぐらいは市販されている水の紹介。
コントレックスは値段もこなれてきたし、手に入れやすいよ。ガス入りのコントレックスも発売されているみたい。そういえば、以前は桃の味がついたコントレックスも売っていたっけ。あれは、ちょっときつくて飲めなかった。
星3つ。
amazonで調べたら、コントレックス売ってるんだね。
1.5リットルが12本で2,205円。1本あたり約184円で送料無料なので、まとめ買いすると便利かも。
近年メディアに登場するような突出した性犯罪、ないし性的犯罪が増加している。これらはいずれも性的衝動が大きな要因となっている。本書は、その衝動の解明とさまざまな問題点を提起するものである。
性犯罪って、特別な犯罪かと思っていたが、そうではない。常に自分の身近にあるし、いつ自分がそのような犯罪を犯すかわからないと思う。
こういう本を読む効用というのは、自分を客観的に見れるようになるということだろう。
もう少しメーガン法について論じてくれるのを期待したのだが、数ページしか記述は割かれていなかった。残念。
(メーガン法とは、性犯罪者の住所とかを公開するというアメリカの法律。日本にも導入しようとする動きがある。)
星2つ。
「みほこさん」「PREP法」「してよニッコリ」「おかげ話法」「SDS法」…など、毎日の「報告・連絡・相談」で、だれでも、簡単に、今日から使えて、すぐに効果が出る手法満載。
上司に好かれるために、報告・連絡・相談を適切に行おうと書いてある本。よくあるように、問題点を共有するとかもあるけど、この本ではそれほど深く触れられていないのは、よくある類似本と異なると思う。
上司に好かれるためというと、なんかイヤラシイ感じがする。が、そんなイヤラシさはあまり感じず、その先にある、仕事を効率的に進めることを目的としているスタンスが良い。
相談というと実際の経験で、後輩からの相談されることで気になることがある。後輩が相談に来る時がある。内容は仕事の進め方をどうしましょうかとかといったもの。自分としては、頼ってくれているのか思い、親身になって(いるつもり)で相談にのる。しかし、時間をおかずに別の人に同じことを聞いているのだ。しかも自分の目の前で。
「その人に聞きたいのだったら、俺に聞くなよ。」と思ってしまうのだ。あまり具体的な答えを出さないようにして、考え方を示すような言い方をしているのも原因かもしれない。
本書にあるように、「相談する相手を考えろ」というのには同意。何も考えずに、あまりその課題に関係ない人に相談しても良くないと思う。お互い嫌な思いもするし。
また、興味深いのは、報告・相談において上司と議論してはいけないということ。確かに、そのとおりだと思う。報告・相談をコミュニケーションの場と捉えると、相手をいい気持ちにさせた方がよい。部下は上司を説き伏せたと思っていても、部下にやりこめられて嬉しく思わない上司はいないのは当然だ。
報告・連絡・相談を行うための良好なコミュニケーションを保つための方法も載っている。
気になったキーワードは「チューニング」と「相手より一つ多くストロークを返す」。
「チューニング」とは、相手の波長に合わせて対応を変えること。例えば、相手が明るく話すのであれば明るく対応し、熱意があるなら熱意を持って対応するということ。
「相手より一つ多くストロークを返す」とは、例えば、挨拶で「おはよう」と声をかけられたら「おはようございます。森田部長。」と一つ言葉を追加して返すこと。逆に、「北野君、おはよう。」と言われて、「おはようございます。」と言葉を減らしてはいけない。
どこに書いてあったか忘れたけど、周囲への「配慮」と「謙虚さ」が必要と説く。自分の手柄であっても、上司の手柄にしてしまった方が仕事がやりやすくなるというのは、確かに一理あるかも。
星4つ。
仕事をもっと効率的にやりたいなーと思う人にお勧め。ちょっとしたヒントが隠れていると思う。
事故もないのに自然渋滞ってなぜ起きるんだろう? 人混み、車、アリ、インターネットなど渋滞だらけの世の中。生まれたばかりの研究「渋滞学」による分野横断的な発想から、その原因と問題解決の糸口をさぐる。
タイトルに惹かれて手に取った本。
ものすごくまじめに書いてある。数値やグラフ化した資料を出したりして、科学的に分析している。真面目すぎるが故に故に、自分には難しすぎた。
だって、「ニュートン粒子」とか「セルオートマトン法」とか専門用語がバシバシ出てくるんだもん。
ほとんど着いていけなかった。
高速道路渋滞の記述を読んで断念。
高速道路の渋滞原因のトップ3は、サグ部、合流部、事故だった。料金所の渋滞は渋滞原因のわずか4%ぐらいしか占めない。
ということは、ETCを取り付けてもあまり渋滞緩和の効果はないのかもしれない。最近では、ETC取り付け車を対象とした料金割引サービスをやっているのもあるけど、それほど乗らないしな。費用対効果は小さそうだ。と、思ったぐらい。
星1つ。
ちゃんと読んだら面白いかもしれない。もう1回読んでみる価値はあるかも。
嫌な仕事、困った上司、先輩との意識ギャップ…。企業社会が急激に変質する中、自分のあり方・働き方に不安や疑問を感じる若手たち。みんなの「?」を一緒に考え、モヤモヤをひとつずつ解消する「考えるヒント」。
最近、この手の本を読むこと多い気がする。タイトルに惹かれて手に取った。
入社してすぐに抱いたような、素朴な疑問を提示し、それに筆者が語りかけるように書いている。語りかけるといっても、説教臭く説くわけではなく、読者に考えさせるようにしているのが良い。
「結果を出すことが全てなのか」「会社といつまで付き合うのか」といった大きなことから、「なんでもメールで済ませるのは良くないか」と身近な事例まで。
その中で、心に響いた言葉あった。それは「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉。先輩の経験はあてになるかという問いの中での言葉だ。そういえば、「昔は良かったな~」のように、昔を懐かしむ言葉を連発する先輩の話を黙って聞くのはしんどい。
仕事で尊敬する先輩は数えるほどしかいないが、その先輩から「経験なんて、関係ねーよ。わかんないことでも、どれだけ考えてイメージしていくかがだよ。」と言われたのを思い出した。
また、読書についても言及していた。本を読んでいる、読んでいないって、わかる人にはわかるみたい。
星4つ。
タイトルには"20代"とあるが、初心を忘れないように30代や40代が読んでも面白いかも。
理解できない若者、下品な人、頭に来る上司・部下…心理学を知れば、「あの人」とのつきあい方が見えてくる。仕事・恋愛・家庭での人間関係がラクになる。
タイトルにあるように「問題な人」を分類分し、分析をしている。また、どのように対処したほうがいいのかを記述している。
ちょっと前に読んだ「マズい日本語レストラン」にも記述のあった、「だから言ったじゃない」と発言する人についても言及していた。
本書では優越感を感じたい人が発することも多いと言及している。「自分は失敗した人よりも優れている」と言いたいのだ。しかし、この「だから言ったじゃない」は状況を改善するのにまったく役に立たない。死者に鞭を打つような言葉で、相手を傷つける。
自分はこの言葉を言わないようにしよっと。自分が聞いていても不愉快だから。自分に言われてなくて、他人が言われているのを聞いても不愉快になる。
また、ごみの収集日を守らない人について書いていた。「決められた日にごみを出すという公共のルールを知らないのではなく、自分の利益を犠牲にしても公共の利益を優先しなければならないという、公共のルールがあることを知らない」という人がいるのだ。
自分はたまにそういう考えを持つようなことがあり、しばし、注意される。注意されるならまだいい。注意されない人は自分の行為が他人に迷惑をかけていることに気づかないんだろうな。
星3つ。
問題な人に具体的な対応方法も面白く書かれていた。
ちまたにあふれるマズい日本語を、言葉のプロ、樋口裕一さんが語る。ムカつく言葉に出会ったときの気のきいた対処法も伝授します。使って笑える日本語本!
ついつい自分でも使ってしまう、表現の悪い日本語。自分は話の始めに「一応」と、ついつい付けてしまう。
この本に紹介されている「だから言ったじゃない」は、会社で良く聞く。この言葉は上から見下されている感じを与えると、この本では解説している。「あなたのやりそうなことはお見通し。」という上からの目線でモノを言っているのだ。
自分の同期がこの言葉をよく使うわけなんだが、上記のような上から目線のほかに、俺は先を見通せる優秀な人材だというニュアンスも含んでいると思う。
「だから言ったじゃん。」とか言われてもこちらは覚えてないんだよね。相手は言ったつもりになっているんだけどさ。それなら、そうならないようにもっと強く言って欲しいし、悪くならないように一緒に対応してくれれば良いと思うのだが。。。
また、マズい日本語の対照としておいしい日本語も紹介している。これは良いフレーズだと感じたのもある。
例えば、「充分いただきました。」という言葉。食事のお代わりをすすめられた時に「結構です」と言うよりは、奥ゆかしい感じがする。(←そんな感じを受けるのは俺だけか?)
星4つ。
良い気付きがあった。30分ぐらいで読めるので、通勤のお供に。
「私ってセックス中毒なの」――身も心もボロボロなのに止められない男漁り。自己破産寸前の浪費癖に加え、酒と過食に溺れ、深夜でもケータイで長電話する女性たち。
なぜ、そこまでのめりこむのか。誰にも忍びよる依存症の恐るべき実態をルポ。複合要因を分析し、克服と予防の処方箋を示す。文庫書き下ろし。
以前読んだ著者の作品『「男運の悪い」女たち』が面白かったので、手にとった。依存症を抱えた様々な人をインタビューし、ルポとしてまとめている。
著者は過去に「買い物依存症」の経歴があり、他者の依存度についても自分と照らし合わせながら冷静に分析している。
こうやって冷静に分析している文体って、好きだな。
様々な依存症が紹介されている。上のamazonの内容紹介文だと、セックス依存症という衝撃的な例が挙がっているが、それ以外には携帯依存症、海外旅行依存症、食べ物に依存、子供依存等の例が提示されている。
この本を読んで、ある種の恐怖を覚えた。というのも、依存が身近なものに感じられたためだ。アルコール依存症や薬物(ドラッグ)依存というと、知識としてはあるし、その怖さというのも理解しているつもり。しかし、この本で提示されているのは、自分の生活で身近にあるものばかり。
自分はこんな風に依存症になるワケがない、とは思わないようにしよう。
星4つ。
ぜひ読んでもらいたい。
どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。
久しぶりに読んだ宮部みゆきの作品。現時点では著者の最新刊だ。会社の先輩に借りて読んだ。
売れている作家だとは知っているんだけど、その割にはイマイチ。というのが、これまで自分が抱いていた著者に対する印象だ。「理由」や「火車」等は読んだのだが、発刊してかなりの年月が経過してから手に取ったので、どうも扱っている題材が古いと感じてしまったのが、そんな印象を持っていた原因だろう。
で、新刊の湯気が出ているうちに読んでみたわけ。
面白い。扱っている題材もまあまあの新鮮さだし、描き方も巧みだし、最後まで一気に読ませてしまう。最後は強引にまとめに入っている印象はあったけど、それでもわかりやすい伏線とクライマックスの盛り上げ方はさすがだと思う。
どうやら著書には前作があるらしい。「誰か」という作品らしいんだけど、それを読んでいなくも十分楽しめる。
星4つ。
話題作。
ちなみに。地元の図書館ではこの本は予約数でダントツ1位。この調子だと、たぶん、借りれるのは来年の春ぐらいじゃないかな。
ラグビーは走る格闘技である。岡仁詩(一九二九年生)は太平洋戦争の真っ只中にラグビーと出会い魅せられた。のち選手として、監督として斬新な戦法をあみ出し、同志社大学をラグビー界のトップに導き、多くの指導者を育てた。日本の体育界に稀有なリベラル・ラガーマンの足跡を辿りつつ、アマチュアスポーツの原点を探る。
同志社大学の監督である岡監督と、その周囲の人たちを丹念に描いている本。
同志社大学というと、平尾や大八木と一緒に黄金期を築いたことでも有名。ドラマになった「スクールウォーズ」は平尾や大八木の高校生もしっかりと描かれている。「スクールウォーズ」では平尾は平山という名前に変えられていたのを覚えている。
それよりも好きだったのは、何年か前の「イケイケ・ラグビー」。「イケイケ・ラグビー」は数年前に採用していた戦術のこと。ペナルティを得た場合に、ペナルティゴールを狙うのではなく、ひたすらトライを狙うという戦術。この戦術、好きだったなー。
そんな同志社大学を率いた岡監督は、元早稲田大学(現サントリー)の清宮監督と似ていると感じた。
amazonの書評には清宮批判という記述もあったんだけど、そうは思わなかった。
ラグビーが好であること、ラグビーを理詰めに考えるところは清宮監督と通じるものがある。 違う点というより、岡監督の特筆すべき点は学生の自主性を徹底的に信じていたことだと思う。練習メニューや試合の戦略決定から、試合出場メンバの選出まですべて学生に任せている。
ラグビーをやった人でないと心情的に理解できないような記述だとは思うんだけど、涙しそうになった場面も数箇所あった。
星4つ。
ラグビー好きにはおすすめ。
「数字嫌い」のための使える会計の本!本書は「現場の話」から入って「専門用語も少なく」「数字も少なく」「今すぐ役立つ」会計の入門書になっています。本書を読めば、「セールス」「会議」「面接」「就職・転職」「交渉」「部下や上司とのコミュニケーション」「経営」「給料」「借金」「資金繰り」…などで有利になることは間違いありません。
会計というより、節税対策が詳しく書かれている本だと思う。
中小企業や非上場企業の経営者は色々と考えているんだろう。自分は一企業のサラリーマンなので、お金を実際に扱うことがないから、なかなか実感がわかないんだよね。お金は、エクセル上で見たり、基幹システムで見るぐらいだもんな。
この本には直接書いていないんだけど、90年代にバブルが膨れていったのがなんとなく理解できた。法人税を払うより、何かに使ったほうがいいと考えるもんな。
残念だったのは、タイトルになっている「なぜ、社長のベンツは4ドアなのか」は本文中に書いていなかったことだ。
星3つ。
気になるところを流し読みがいいだろう。
元OLの売れっ子占い師、ルイーズ吉田は大忙し! ある日、物事の終末が見えるという大学生の武田君が現れる。ルイーズにもおわりの兆候が見えると言い出して…。表題作ほか3編を収録した連作短編集。
著者独特の表現やストーリー展開。なんか、ほんわかとした雰囲気が好き。同じ女性作家だけど、林真理子とはずいぶんと雰囲気が違うよ。著書である「たまごの緒」や「温室デイズ」もそうであるように、この作品も未来への希望みたいなのが読み取れる。
この短編集で好きなのは、「ニベア」という作品。お母さんしか受け入れられない少年のために、お父さんが女装をしてお母さんに変身する。そのお父さんを、気遣う少年。そんな少年が主人公である占い師ルイーズ吉田に「お父さんとお母さんのどっちにするか」を尋ねるというストーリー。
少年はお父さんを思うからこそ、女装はしなくてもいいとは言えない。そして、お父さんも息子のためを思って女装をやめることができない。
普通ならありえないような設定だけど、違和感なく展開させていく。
星4つ。
短編なので、1編20分ぐらいで読める。お薦め。
最近の自分の傾向として、好きな作家。
- 伊坂幸太郎
- 東野圭吾
- 奥田英郎
- 瀬尾まいこ
42歳の主人公裕子は、母親の介護の問題、夫の浮気への疑念から逃れるように、妻子ある男と関係を持つ。不倫ではなく、浮気やよくある情事でもない。そんな魂が触れ合うような恋愛は存在するのか。大人の女性にとってセックスの絡まない恋愛は成立しうるのか。恋愛小説の第一人者、林真理子が日本中の全女性に問いかける、魂を揺さぶる真の恋愛小説。
林真理子の作品を読んだのはこれが初めてだ。表現がうまい。この本の主人公は43歳の女性なんだが、その手に取るようにわかる主人公の心理描写にはびっくりした。
扱っている題材は「不倫」と「介護」。不倫をメインに描きたかったのかな?それだったら、介護の話は余計だったような気がする。
途中までは、スリリングで面白かったのに最後が残念。「それだけ、期待を持たせておいて、結局それかよ!」と感じてしまった。
タイトルになっている、「森」と「奇跡」はどこへ行ったんだ?
星3つ。
文体は好き。けど、ラストの展開が残念だった。ラストが「アっ」と言わせるようなものなら星4つだっただろう。
著書の別の本を読んでみたいと思った。”老い”や”介護”に関連する本を出してないだろうか。
話題になっているというので、手に取った本。
これ、どこかのブログで読んだよなー。で、ググってみたらすぐに発見。→「鏡の法則」
話としては面白いし、この本に書いてあるような考え方は十分理解できる。しかし、誰かを許すという行為で全ての問題が解決するっていうのは、どうも釈然としない。この本では一人っ子だったけど、兄弟がいたらどうなんだろうなーなんて考えるとね。兄弟だって、それぞれ性格も違うし、そんなにうまくはいかないんじゃないかと、天邪鬼は考えてしまう。
話がよくできているから、そんな風に考えてしまうんだろう。
星3つ。
15分ぐらいあれば読めるので、隙間時間に読むのがいいんじゃないかな。帯になっている「読んだ人の9割が涙した!」というのは言いすぎだと思う。
「頭がいい人、悪い人の話し方」 を書いた人。ちょっと問題があるんじゃないか?というような部下を「バカ」として分類し、その対処方法を示している。
「バカ」っていう言葉で読者を煽りたいのはわかるが、「バカ」は言いすぎでしょ。少し不快だった。
そういう人よくいるなーと思う記述もあるし、ちょっと言いすぎだと思う記述もあった。でも、書いてある内容は雑誌「SPA」なんかで書いてるような、トンデモナイ社員的で新鮮味はなかった。
その中でも、面白いと思ったのは「話の型」のこと。話の終わりをわからない部下のために、話の終わりには決まった言葉をつけるとかっていうのは新鮮だった。たとえば、「じゃあ、そういうことでよろしく」とか、「何かあったら言ってね」とか。身近にいる人で、話の終わりがわからない人がいるから、意識して使えば有効かもしれない。
星2つ。
最初だけ読んで、あとは流し読み。