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格差社会の暗部で、弱者が借金漬けにされている。デフレ経済下、大手消費者金融会社は低所得者層を貪り、肥大化してきた。いま、その甘い蜜を求めて大手銀行と外資企業が争奪戦を演じている。その一方で、多重債務に陥った利用者は、ヤミ金に全てを奪われた挙句、深い闇に沈められる…。貸し手と借り手の双方に生じている変化を分析し、金融業界と日本社会の地殻変動を克明に描いた渾身のノンフィクション。
アイフルの全店営業停止は記憶に新しい。消費者金融業界のことを詳しく書いてある本だ。
この本を読んで強く思ったのは「金を借りてはいけない」だ。
そのビジネスモデルは、年収以上のお金を貸して、多重債務者にして、剥がすだけ剥がすというもの。多重債務者になるなんて、簡単なことだと、この本を読めばすぐにわかる。
アイフルの営業停止時は衰退したかに見えたテレビのCMだけど、今は忘れたかのように放送されている。CMのようにタレントが宣伝していると、お金を借りるという心理的な障壁が下がるのは確かだろう。
怖いのは、知らず知らずのうちに多重債務者予備軍になっているかもしれないこと。
例えば、カード決済によるリボ払い。月々の返済額は決まっていて、悪くないように見えるが、知らず知らずのうちにとてつもない金利がかかっているんだ。
星4つ。
この本は読んでおいたほうが良い。
以前読んだ「風に舞いあがるビニールシート」の表題作「風に舞いあがるビニールシート」から。
主人公の女性である里佳は、海外協力隊のような仕事をしている。戦争の真っ只中で業務を遂行する同僚のエドと結婚をした。夜、エドは寝ている時にいつもうなされている。
いっそのこと、そんな危険な仕事をやめて自分と安定した生活をして欲しいとの思いが募りに募っていた里佳が、エドに言葉を発するシーン。
最近、どこかでこの文章を目にすることがあった。改めて読むと、男女の想いというか、考え方の違いとかを感じた。
メモ的に記述。
下の引用を読んで、「面白そう」と感じたら読んでみて。直木賞を受賞しているので、話の種になるかもしれない。
引用ここから--------------------
「あなたは怖いもの知らずの勇者でありたい。いつでもすべてを投げだしてフィールドへ飛んでいける身分でいたい。だから妻だとか家庭だとか子供だとか、そんなお荷物はまっぴらごめんなのよ。あなたが守らなきゃならないものも、あなたを守ろうとするものも」
「聞いてくれ、里佳。たしかにそれもあるかもしれない。でも、それだけじゃないんだ」
「ほかになにが?」
「ビニールシートが……」
「え?」
「風に舞いあがるビニールシートがあとを絶たないんだ」
夜、うなされたときのあの悲痛な声をエドがしぼりだすものだから、里佳は一瞬、本気で彼がどうにかなってしまったのかと思い、ぞっとした。が、しかしエドはよどみのない冴えた瞳でカルバドスのグラスを見つめている。このぼんやりとした温泉地の煤けたホテルの薄暗いバーの中で、誰よりも冴えた目をしている。
「もう君は聞き飽きたと思うけど、僕はいろんな国の難民キャンプで、ビニールシートみたいに軽々と吹きとばされていくものたちを見てきたんだ。人の命も、尊厳も、ささやかな幸福も、ビニールシートみたいに簡単に舞いあがり、もみくしゃになって飛ばされていくところを、さ。暴力的な風が吹いたとき、真っ先に飛ばされるのは弱い立場の人たちだ。老人や女性や子供、それに生まれて間もない赤ん坊たちだ。誰かが手をさしのべて助けなければならない。どれだけ手があっても足りないほどなんだ。だから僕は思うんだよ、自分の子供を育てる時間や労力があるのなら、すでに生まれた彼らのためにそれを捧げるべきだって。それが、富める者ばかりがますます富んでいくこの世界のシステムに加担してる僕らの責任だって」
「責任?」
「もしくは、贖罪」
「………」
里佳はウエイターにもらったぺリエで口を湿らせ、これ以上ないほどに深々と吐息した。
ほかになにができるだろう?
「ねえエド、あなたには私が血縁だとか、遺伝だとか、DNAだとかにこだわるエゴイストに見えるかもしれない。実際にそうよね。でも、なんと思われても私、あなたの子供が欲しいのよ。この世界にたった一人しかいないあなたの子供が……。これからも二人でUNHCRの仕事にできるかぎりの力をそそぎながら、一方で私たちの子供を育てることはできないのかしら」
「地球にはもう十分すぎるほどの人間がいるんだよ。十分すぎてとても救いきれないほどの命がひしめいていて、さらに増えつづける。空を真っ黒に塗りつぶすほどのビニールシートがつねに舞っているんだ」
「じゃあ、私たちのビニールシートは? 誰が支えてくれるの?」
里佳はついに叫んだ。抑えきれなかった。
「私たち夫婦のささやかな幸せだって、吹けば飛ぶようなものなんじゃないの? あなたがフィールドにいるあいだ、私はひとりでそれに必死でしがみついているのよ。あなたはなにをしてくれたの?」
これを言ったらおしまいと胸に押しこめていた一言――。
エドの答えは、その「おしまい」をより完全にしてくれるものだった。
「仮に飛ばされたって日本にいるかぎり、君は必ず安全などこかに着地できるよ。どんな風も君の命までは奪わない。生まれ育った家を焼かれて帰る場所を失うことも、目の前で家族を殺されることもない。好きなものを腹いっぱい食べて、温かいベッドで眠ることができる。それを、フィールドでは幸せと呼ぶんだ」
------------------------------引用ここまで
文藝春秋 (2006/05)
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作品を追うごとに見られる、作者の成長
ひろいひろいせかい
「ストレス社会」を生きる現代人は「慢性の身構え状態」になりがち。一方で危険な「身構え状態」から上手に心身をコントロールできている人もいます。メンタルの強い人がこれにあたり、本書ではその秘訣を具体的に示します。話し方が速い、食事の時間が短い、二つのことを同時に片付けようとする、人をよく怒鳴りつける、といった「身構え状態」にある人がどのような心もちでいたら心身を守ることができるか。「頭がいい人」シリーズで人気の精神科医・保坂隆がズバリ伝授!
同じ著者の本をどこかで読んだのかな?いわゆる、タイトル先行本と捉えた。
だって、「頭がいい人」ってどんな人が定義してないんだもん。頭がいい人って、勉強ができる人のことを言っているのか、記憶力のいい人のことを言っているのか、仕事のできる人のことを言っているのかって、まったく書いてない。
仕事と家庭、趣味等に「バランスの良い人」のことって、それとなーくは書いてあったけど。
いわゆる、タイプAと定義される人達をモデルとして、ストレスを上手にコントロールしていこうという本。
タイプAって、一般的な表現なんだな。
自分も日々ストレスにさらされているわけだけど、この本を読むと多少なりともうまくコントロールできているのかもしれないと思った。
この本に書いてあって、実践に自分がしているのは、「体を動かすこと」と「音楽を聴くこと」。
週末になると、体を動かすように心がけている。スポーツクラブ行ったり、ラグビーしたり。継続した運動はストレスをうまくコントロールできるようになるみたい。
また、音楽を聴くというのもいいらしい。ビートがはっきりしている音楽がいいんだって。しかも、体を動かしながら聴くのが効果的らしい。
ハウスを好んで聴いている自分にとっては、ピッタリじゃん。しかも、家では踊りながら聴いているよ。
星3つ。
ストレスに打ちのめされそうなサインも見逃さない方がいい。
“話し方”には、いくら隠してもその人のホントが出ます。頭がいいか悪いか、ハートが豊かかどうかが表れるのです。本書では、「他人のプライベートにグサグサと入り込む」「自分を正当化したがる」など、周囲の困った女性たちに傷つけられない対策を紹介。さらに、「彼女って素敵」と思われる話し方のポイントを解説。仕事でも恋でも、あなたのホントの気持ちを知的に伝えられるようになる本。
「頭がいい人悪い人の話し方/樋口 裕一」という本があるが、こちらは女性版といった感じかな。
男の俺が読んでも、「これやってるヨ。だからモテないんだ。」と気づかされるのがあった。
自分がやってしまうのは、「他人のプライベートをあれこれ訊き出そうとする」。これ、ついついやってしまう。
そして、「針小棒大癖がある」。面白く話そうとして、脚色してしまう。
「気分にムラがあり、がさつな言い方をする」。俺、テンションが高い時と低い時の差がありすぎる。
星3つ。
手軽に読める。30分もあれば、読めちゃうんじゃないかな。女性だけでなく、男性も楽しめると思う。
三戦全敗―98年初出場を果たしたフランスW杯で、日本代表は惨敗した。なぜ勝てなかったのか。チームでは何が起こっていたのか。慌ただしい岡田監督の就任、決定力不足、テストマッチの不安など、W杯への道のり、そして本戦をあらゆる角度から克明に検証。日本サッカーが本質的に抱えるウィークポイントと、未来を描き出した傑作ノンフィクション。
「28年目のハーフタイム」「決戦前夜」を書いた金子達仁の作品。
フランスワールドカップの日本代表について書いている本だ。岡田監督、ジョホールバルの歓喜から、カズと北澤の離脱、そして3戦0勝で終わったことが書かれている。
上で挙げた2作品はとても面白かったのだけど、今回の惨敗はちょっとイマイチだった。
著者も言っているのだが、様々な記事の寄せ集めなのだ。ナンバーや週間ポスト、著者のホームページの文章を並べている。だから、同じことを違う言葉で言っているだけの内容だったので冗長に感じてしまった。
また、岡田監督批判や連盟批判がほとんどだったので、ちょっと凹んできたりして。
それがサッカーを愛するがゆえ、日本代表に心底から強くなってもらいたいという思いがあるというのは理解しているのだけど。
星3つ。
初対面のとき、人は見た目で女を判断する。ならばこれを武器にして、徹底的にしたたかに生き抜こう。複雑な時代を勝ち抜き、幸せを掴む43のヒント。
「駆け引きをしない女はNG。こうやって駆け引きしなさい」が著者の言いたいことと受け取った。
女性向けに書いている本とは分かっていながら、男である自分が読むと、「そんなことしてたら、疲れない?」と思ってしまう。
曰く。バレンタインデーでは意中の人に敢えてチョコを渡さないとか、わざと他の男がいることを匂わせるとか。
そういう女性を好む男には効果的なのだろうけど、それで引いてしまう男もいるだろうなと思った。
男も女も性別に関係なく、素直でいることがいいと思うのだが。
星3つ。
30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?時を超えた人と人のつながりを描く、最新長編900枚。
著者の本を読むのは「となり町戦争」「バスジャック」に続いて3作目だ。
たまたま、先週の土曜日にブランチを観ていたら、「となり町戦争」が映画化されたためか、著者のインタビューが流れていた。
著者は市役所(?)に勤める公務員で、働きながら小説を書いているのだそうだ。
町が消えるっていう、ありえない設定。タイトルからイメージしたのは、パラレルワールドのようなSF的な世界だった。
読んでみると、そういうのは思った以上に少なかった。
もちろん、多少はSFというかファンタジーな要素もあるんだけど、どちらかというと失くなった町とその人々に対する想いというか、そういう人間の営みがとても興味深くて、面白く読めた。
ある日突然、町が消えてしまったら、自分はどうするんだろう?と考えてしまった。
「明日地球は滅びるとも、君は今日リンゴの木を植える」という言葉を思い出した。
星5つ。
Amzonのレビューを見ると、好みがわかれているみたいだけど、自分は好き。
関連
今や、入社3年で3割の若者が会社を辞める時代になった。本書は、「内側から見た富士通」の著者である城繁幸氏が、若者世代を覆う「閉塞感の正体」を指し示す。特にIT技術者は深刻で、明確に30歳で昇給を頭打ちにしている企業も珍しくない。キャリアパスを早期に閉ざされた30代がモチベーションを消失し、メンタルトラブルを抱える例が増えているという。若者が置かれている厳しい現実を知るのに適した一冊であり、ITマネジャも一度目を通してほしい。
年功序列という仕組みを、今の視点から分析している良書だと思う。
著書タイトルとなっている「若者はなぜ3年で辞めるのか」というセンセーショナルなタイトルだが、内容は年功序列という制度について論じているものだ。
就職を控えている学生が読むべき本であると思うし、自分達も読んでおいたほうがよいと思う。
年功序列という制度から成果主義という評価に変化しており、自分自身もこの変化の時代に立っていると認識している。この本では、その変化の時代で感じていた違和感をうまく表現してくれていると思った。
年功序列を運用する側が既得権を手放したくないばかりに、若者に無理を強いている構図を上手に説明しているんじゃないか。
ただ、ちょっと偏向した考え方もあったと思う。 例えば、年功序列が少子化を生み出したとか、体育会系が年功序列を支えてきたような考えには賛同しかねる。
星4つ。
とても刺激的な仮説を含んだ本なので、一読をオススメ。
「忘れられない記憶」のメカニズムを脳と心の両面から解説。精神科医の著者が、頭にこびりついた嫌な記憶とサヨナラするための、11の具体的な方法を紹介する。
思っていたのと違った。
「古い情報は記録に残して記憶からなくしましょう」的な本だと思っていたのだが、PTSD等のようにどちらかとういと「負」の記憶をいかにして忘れるかというのが書かれていた。
さらっと流し読み。
気づきというか、残ったのは「報復」は忘れるための技術として存在するということ。「忠臣蔵」のように、江戸時代まではあだ討ちが認められていたのは、「報復」という行為を法的にも認めていたことだ。
また、ストレスはためておかないでその場その場で解消した方がいい。
例えば、暴言を吐かれてたら、「わたしがいたらなかった点は申し訳なく思いますが、今の言い方は非常に不適切だと思います。その気持ちだけはお伝えしておきます。」というようなことは言ってみたい。けど、言えないだろうなー。小心者だから。
星2つ。
株主のための利益追求マシーンか、社員たちの共同体か。具体的な事実を積み上げながら、常に揺れ動く発展途上の形態であるがゆえに活力を宿し続ける会社という組織の本質に迫る。『日本経済新聞』連載を単行本化。
実例を数多く紹介しながら、現在の会社像を探っている。
問いかけのようなタイトルになっているが、明確な答えは書いていない。
この本を読めば分かるのだが、会社やそれに関する関係者(株主、経営者、社員、顧客、取引先)が様々な価値観、多様性を包含している。そのため、一つの正しい答えというものがないんだろう。
バブルの崩壊によって銀行が機能していない間に、ファンドが表舞台に上がってきたという背景を書いていたのは自分にとっての気付きだ。
いつの間にか、村上ファンドを代表とする「ファンド」という言葉に違和感が無くなっていたもの。
銀行が中長期的な視点で融資するのに対して、ファンドが短期的な利益を追求するという比較も興味深かった。
こうやって読むと、「失われた10年」って大きいもんだ。と、その渦中にいながら他人事のように考えてしまった。
amazonのレビューにも書いてあったけど、グーグルのように経営者が議決権の8割を持つような仕組みというのは、未来の会社経営の姿なのかもと、この業界にいる自分は思った。
星4つ。
色々考えさせられる。
世の中、「できる人」ほど、仕事が集中してしまいがちです。こういった人は、責任感が強く真面目なために、仕事を断ったり他人に任せたりできず、その結果、自分だけが耐え忍び、仕方なく仕事をすることでストレスをためこんでしまっているのではないでしょうか。本書は、仕事を抱え込んでつらい思いをしている人に対して、心理療法を応用した自己点検を通して、前向きに仕事に取り組むための方法を紹介します。
どうやってストレスをためないで仕事をするかというのを書いてある本。
イマイチ、ピンとこなかった。
「できる人」ほど仕事を抱えるのはしょうがないと思うので、できるだけ質の高い仕事をさせる環境を作る方がいいのではないか。
星2つ。
人気絶頂の漫談家・綾小路きみまろが、ついに「ネタ帳」を公開!テープやCD、本でお馴染みの爆笑フレーズを、“1ページひとネタ”で一挙収録。「私は自分よりブスな女に笑われたら、リンパ腺が腫れます」「若いころは痩せていたのに力があった。今は太っているのに力がない」「きれいな方ばっかりです、口紅が」…どこから読んでも楽しめる、お得感満点の「笑いの貯金箱」。
きみまろのネタ本。
1ページに大きい字で書いてあって、テンポ良くページをめくってしまう。
「あれから40年」というお約束のフレーズもあり、楽しめる。
哲学的なネタもあった。
「クヨクヨすることないです。人間の死亡率は100%です。」
深い。
星3つ。
10分ぐらいで読める。
日本は本当に格差社会?常識のウソを大検証
日本は本当に格差社会なのか? 本当に少子化国家なのか? 元NHK「週刊こどもニュース」の池上彰が、新聞、テレビから伝えられる「ニッポンの常識」を最新データをもとに診断。世界の国々と比較することで、「日本はこんな国」と漠然と信じてきた「常識」が、劇的に覆ります。項目は、「日本人は貯蓄好き?」「女性の社会進出は進んでいない?」「郵政民営化は先進国では常識?」など「30題」。池上彰が○×形式で平易、そして明快に解説します。目から鱗になること請け合い。これがほんとの「ニッポンのかたち」!
面白かった。
常識と思っていたことが、実は常識でもなんでもなくて、認識を間違っていただけというのが多かった。
難しい問題を分かりやすく説明するのは、とても難しいことだ。しかし、この本はとてもわかりやすく説明している。恐れ入った。
日本が「大きな政府」であるということを、こんなに分かりやすく書いた本は無いんじゃないかな。 こうゆう数字で見ると、「小さい政府」に見える。けど、別の数字を使ったり他国と比較したりすると「大きな政府」であることがよくわかる。
また、税金等の「国民負担率」も先進諸国と比較しても、大きくはないというのは、驚いた。
「格差社会」や「貿易大国」というのも、自分が持っている誤った常識だった。
そうは言うものの、気をつけなければならないのは”数字”を鵜呑みにしてはいけないことだろう。それはこの本にも言えることだけど。
誰かが言っていた。「数字は嘘をつかない。嘘つきが数字を利用するのだ。」
星5つ。
色々なことを考えさせられる、良書だと思う。
ミリオンセラー第二弾!!5分間で余分なものをそぎ落とす方法60!!心もカラダも生活もぜい肉をはぎ取ってみましょう。
前作の「キッパリ!」は未読だが、未読でも面白く読めた。内容は最近読んだ「もう一度「捨てる!」技術/辰巳 渚」に似ている。
一つ一つが短くまとめられていて、読みやすい。そして、4こま漫画やイラストがホンワカとした空気をかもし出しているので、「やってみようかな」という気になる。
この本にもあったけど、以下を整理してみようかな。
ビデオテープ・・・ここ1年近くはビデオを観ていない。ので、観ていないビデオテープは処分する。
服・・・ここ1年袖を通していない服は思い切って捨てる。
CD・・・聴かないCDは思い切って捨てる。
けど、いつやろうか。。。週末にでもやろうか。って、先延ばしにするとやらないか?
星4つ。
良いキッカケになしようっと。立ち読みだけでもエッセンスはつかめると思うよ。
1969年春、横浜の高校で悲惨な事件が起きた。入学して間もない男子生徒が、同級生に首を切り落とされ、殺害されたのだ。「28年前の酒鬼薔薇事件」である。
10年に及ぶ取材の結果、著者は驚くべき事実を発掘する。殺された少年の母は、事件から1年半をほとんど布団の中で過ごし、事件を含めたすべての記憶を失っていた。そして犯人はその後、大きな事務所を経営する弁護士になっていたのである。
これまでの少年犯罪ルポに一線を画する、新大宅賞作家の衝撃ノンフィクション。
1969年に起きた事件について、事件後の被害者からの視点で書いているルポ。本屋で平積みにされていたので、読んでみた。
途中までこの本がフィクションなのか、ノンフィクションなのかわからなかったので、"あとがき"を先に読んでから読み進めた。前提の知識が無いと読めないというのはツラい。
amazonの書評を読むと、好意的なものが多いのに驚いた。自分は、なぜそんなに好意的に受け取るのか不思議だったのだ。
著者が伝えたかったのは、被害者の人権が守られていない。加害者は手厚い保護を受けて弁護士になっているにもかかわらず、被害者の家族は今も苦しんでいるということだろう。
とはいいながらも、被害者の家族が抱えている負の部分をこうやって書籍にして公開していいのかと、疑問を持ちながら読んだ。
さらに、被害者側の立場からの記述が多いので、被害者の立場を擁護するような偏った記述が多いのではないかとも感じた。
星3つ。
この本を読んで色々なことを考えるのもいいと思う。
意識的にせよ無意識的にせよ、商品の価値にどれだけの費用を払うべきか天秤にかけた結果で、「値ごろ感」の有無は生じる。本書はその「値ごろ感」が生み出される仕組みを解き明かし、さらには、ベストセラーがベストセラーたる理由、衝動買いやついで買いをさせられてしまう仕掛けなども豊富な事例とともに解説する。買い手も売り手も必読の経済心理学入門である。
いわゆる「値ごろ感」について、どうしてそれを感じるかとか、具体的なサービスを例に挙げて説明している本。
書いてあるのは「あー、あるね。そんな感じのサービス。」のようなネタが多い。
しかし、それだけだと感じてしまった。
「だから、何が言いたいの?」というのが、分からずじまいだった。
星2つ。
面白そうなところを流し読みして終了。
売れるはずがないと言われた、「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」大ヒットの舞台裏 を伊藤ジョニー信吾が語る。
男前ものづくり論。
その他、「ジョニー」と「男前」だけじゃない、こんなにあった男前豆腐店の商品 ラインナップ。
この豆腐「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」って食べたことある?かなりうまいのよ。値段は高いのだけど、我が家では、たまにこの豆腐を購入しておいしく食べている。
去年(2006年)の夏ぐらいに産業廃棄物の処理違反で書類送検されたとあったので、ちょっと気になっていた会社だ。
一連の男前豆腐シリーズの開発ストーリーがとても軽いタッチで書かれていて、とても面白く読めた。
この人は、職人とか経営者というよりはプロデューサーっぽい仕事をするんだなーと思った。自分の中の評価、自分の感性にマッチしたものを、強い信念を持って作り上げていく気持ちが素晴らしいと感じた。ここまでやらないと、ブランドは確立されないのだろう。
男前豆腐店のホームページを見たことがあるのだが、「わかりにくいページだなー。フラッシュ使いすぎだよ。」なんて思っていたのだが、これも意図したことだったんだ。
気になった記述。
・豆腐屋ジョニーが常に隠れて改良を重ねていることについて。
「ひとつの味を守り抜く考え方と、どんどん変えていく考え方があるとすれば、うちの企業風土は後者にしたくて。何年後のジョニーが今とはまったく違う食べ物に進化しているのが理想です。」
進化や変化を志向する企業は強いと思う。
・「妄想こそ、想像の原点」
これは3章の章タイトルになっている。これは良い言葉だ。妄想というとちょっと自虐的だけど、まさに妄想が原点なんだな。
星4つ。
なぜ、ソバ屋の出前が減り、牛乳の宅配が伸びているのか?商品開発、流通見通し、「評判」のつくり方、売れてるモノの背景がわかります。
日本のデリバリービジネスって、こんなにまで多種多様で浸透しているんだ。とても興味深く読んだ。
ソバやピザから始まり、ソムリエやカーテン、イベントのデリバリーまで。ほんとに色々なものが届けられる。
「おそうじ宅配便」は、女性が多く活用するサービスだというのは、この本にも書いてあった。
独り暮らしの男性の需要はとても少ないようだ。男は部屋がいくら汚くても気にしない人が多いからではないかと分析していた。確かに、言われてみればそうだな。
また、家事代行というのもある。これは掃除だけでなく、家事全般をやってくれるサービス。男性の人気No,1は「洗濯」なのだそうだ。洗って干すまではいいのだけど、たたむのが面倒だという男性が多いみたい。
自分の独り暮らしの時は、ずーっと家に干っぱなしで、たたむことはなかった。服を着るとき初めて、洗濯干しから服をはずす、というやり方だったから。週末にまとめて洗濯すして、部屋に洗濯物を吊るしっぱなし。週末になるにつれて、吊るされている洗濯物が減っていった。
また、これはよい情報だと思ったのは、「ベリーカード」というサービス。ネットで電報を送るというのがその内容なのだが、文字数を多く使えて、NTT東西の料金より安いのだ。
NTTの電報は25文字で660円。一般的な台紙1500円を追加すると計2160円。対して、ベリーカードは300文字で台紙込みで1200円。300文字あれば、いわゆる電報の画一的になりがちなメッセージではなく、オリジナリティの高い心のこもったメッセージを送れるようになる。絵文字なんかも使えるしね(^^
そんな本書のデリバリー事情に触れて、自分なりに考えてみた。どこかに、ニッチがあるんじゃないかと。
で、考えたのは「メイド・デリバリー」。メイドがデリバリーされて、家に帰るとほんとうに「おかえりなさいませ。ご主人様」と言ってくれるようなサービス。
一緒にご飯を食べたり、ゲームをしたりするような、いわゆる癒しを提供するサービス。今流行のひざまくらしながら耳かきなんていうのも、やってあげる。
どうだろう?既に誰かが同じようなことを考えていて、実際に提供しているサービスだったりするのかな?
星4つ。
丁寧な取材だと思った。
『パイロットフィッシュ』の作家が贈る、静謐でナイーブなエッセイ集。
駅やコンビニ、飲み屋などに誰もが好きなときに利用できる“自由な傘”を置いておく理想的な共有のシステムを夢見た若い青年……。ベストセラー『パイロットフィッシュ』へと通じる静かな思索の日々。
タイトルに惹かれて手にとった本。タイトルからは経済や経営的な内容を想像したんだけど、違っていた。
内容はいろんな雑誌に掲載されたエッセーをまとめたものだった。
フランスを旅していた頃のエッセーが面白かった。自分の行ったことのある、パリやニースのことが書いてあった。自分の行った街のことが書いてあると、興味を持ってしまう。
エッセーで、パリではタバコをよくねだられたと書いてあった。それで、思い出した。
自分もよく「タバコ持ってるか?」とか、「火貸してくれ」とパリっ子に言われたよ。あれは、パリという街ではよくある風景なんだな。
そして、ニース。
ほんと、この街の海は青い。それは強烈な印象として残っている。
さらに、この街で観たシャガールは、ニースの海と同じくらい強烈だった。
また、ヨーロッパをぐるっと周りたい。今なら通貨がユーロの統一されているので、動きやすいんだろうな。
星2つ。
旅行のエッセー以外は流し読み。
「捨てた!」のに、またいらない物を溜め込んだ暮らしになっていませんか。捨ててすっきりしても、なぜ物が溜まるのでしょう。それは、捨てるときには物と真剣に向かいあうけれど、日々の暮らしではちゃんと向き合っていないから。本当の「捨てる技術」とは、瞬間的に張り切って捨てることではなく、日常的な行為であり、「メンテナンス」という発想こそが、この日常的な実践なのです。
かなり前に著者の別タイトル『「捨てる!」技術』を読んだことがある。その本が自分にとっては衝撃的で、今回もそれを期待したんだが、、、。
この本のベースにあるのは、『「捨てる!」技術』に書かれている内容だ。なので、それほど目新しさは感じなかった。ベースにメンテナンスと言う考えがあるぐらいと受け取った。
ただ、大掃除というのを年末にまとめて一気にやるのではなく、計画的に少しずつやろうという提案には賛同する。
不燃ゴミ等を出す日を頭に入れて、この週末はこれを捨てるものとそうでないものに分けようというような計画を立てるのは良い考えだと思う。また、掃除に対してそれほど気合を入れるのではなく、楽しみながら掃除をやるというのも重要な要素だろう。
星3つ。
自分はというと、パソコン部屋にあるレコード、CD、本を処分しようと思うのだった。オークションをまた始めるか。
パソコン机用の椅子を変更したいんだよなー。なぜか、変な風に曲がってしまっているから。。。
また、居間のテレビ周辺にDVDが溜まりつつある。全く観ることのなくなったVHSのビデオテープを処分したいな。
なぜ、90キロのボールが打てないのか? 子どもの頃から「エースで4番」が当たり前のプロ野球界にあって、常に2番手投手だった著者が、日本一、アジア一、そして世界一の栄冠を勝ち取れた理由とは。常識を覆す投球論。
WBCでも活躍した渡辺選手の本。本人が書いたような体なんだけど、そうなのかな?それなら、この文章力は素晴らしいと思う。
現役の投手が、よくここまで書いたなというのが率直な感想。
この本を書くことによって、相手チームに分析されて打たれしまう可能性はあるだろう。しかし、それを上回るほど自分を進化させようという思いがあるのだろう。
とても、冷静に自分を分析しているのだ。変化させていきたいという課題とピッチングでの問題点を客観的に把握して、自分のやりたいようにやるという芯の強さみたいなのも見える。
「自分はプロ選手としてやっていける器ではない」と意識しているのが渡辺選手の強いところだと思う。本の中でも出てくるが、様々な人から教えてもらったりして、自己研鑽を欠かさないんだ。
「体を捻らない」という、ナンバ歩きに似た体の使い方を意識して実践しているのも興味深かった。
星4つ。
野球が好きな人にも、そうでない人にもお勧め。
幸せな女子、まっとうな大人のレディーになるためには、どうすればいいのでしょうか。リリー先生が親身になって指導いたします。すべての女の子と、彼女たちの生態を深く理解したい人々のための人間教則本。女の子はいつもこんなことをかんがえている。
本屋大賞をとったり、ドラマ化されたりした「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」を書いたリリーの作品。エッセーだ。
この本はとても下品だ。しかし、俺は好き。電車の中で読んでて、笑って肩が揺れてしまった。
ルー大柴のようなEnglishが入っていて、女性器の名前がポンポンと出てくる。文章のテンポが良い。
下ネタ交えて面白おかしく書いてあるけど、言っていることはいたってまとも。例えば「人は見かけで判断する」とか「気の効いたセリフを言うべし」とか「言葉で思考するから、正しい言葉を使う」とか。
星4つ。
テレビで観るリリーに近い。下品が好きならオススメ。
あらゆる場面でかつてないほど文章力が求められる現代は、プロとアマの壁を越え、誰でも文章で稼げる時代。文章力を磨くことは、最もローリスクでハイリターンな自己投資だ。本書では毎月の締切50本のほか、有料メルマガ、ネット通販と、「書いて稼ぐ」を極めた著者が、そのノウハウを全公開。トラブルを招かないメール文、上司を説得する企画書、インパクトのあるエッセイ、読者を中毒にするブログetc.努力不要の文章講座。
「稼ぐ」というのではなくて、ブログに書く文章が少しでも上手になるヒントがあればと思って手に取った本。
あまり参考にならなかったなーというのが実感。
テクニック的には「文末で連続した結語は避けよう」とかあったけど、自分が求めているのではなかった。
それよりも、傲慢な文体が鼻についてしまって、そっちの方が気になってしまった。
また、論理の飛躍も多かったと思う。例えば、119ページ。ある方のメールマガジンの有料化に反対する読者について、クレジットカード課金が嫌だっていうのは「セキュリティ面から嫌っていうのはナンセンスだ」みたいな書き方だった。
うーん。どこにもセキュリティ面から反対しているなんていう意見があったと書いてはいなかったんだけど。俺の読み方が浅いのかもしれないが。
そして後書き。この本のタイトル「すぐに稼げる文章術」はエグいタイトルといい、このタイトルは編集者が最後まで押し通したものだなんて逃げ口上。一応、「責任から逃げるようでいけませんが」の記述はあったが。
星1つ。
好きな人は好きなんだろうけど、自分には合わなかった。