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読書の記録がメイン。後は、つぶやき的な記録。
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年末・正月はダラダラしてたり、テレビを観てたりしてたので読む本がたまってしまった。

買った本、借りてきた本を含めて14冊あった。
読みきれるか、ちょいと不安。

順不同で列挙。

1.ダック・コール
2.人生は数式で考えるとうまくいく
3.すべてがFになる
4.追憶のかけら
5.ビジョナリーカンパニー
6.ドミノ
7.博士の愛した数式
8.死神の精度
9.殺人症候群
10.ララピポ
11.幸福な食卓
12.野球の国
13.マドンナ
14.泳いで帰れ

「ビジョナリーカンパニー」は前から読みたかった本。優良企業はなぜ優良企業たりえるかというのが書かれている。
直木賞にエントリーされている「死神の精度」、1/21に映画で公開される「博士の愛した数式」と、まずまずの選曲ならぬ選本じゃない?

図書館から借りてきたのを先に読まなければ。
ちなみに、今読んでいるのは「ダック・コール」。
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http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/


伊坂幸太郎 「死神の精度」 (文藝春秋)
荻原浩 「あの日にドライブ」 (光文社)
恩田陸 「蒲公英草紙」 (集英社)
恒川光太郎 「夜市」 (角川書店)
東野圭吾 「容疑者Xの献身」 (文藝春秋)
姫野カオルコ 「ハルカ・エイティ」 (文藝春秋)

「2005年このミステリーがすごい」でもブッチギリの1位だった東野圭吾の受賞で決まりでしょ。
候補作である「容疑者Xの献身」は未読だけど。というより、候補作は全部読んでない・・・。まだまだ修行が足りませんね
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サブタイトルは「完全無欠のミステリー全280冊」

好きな作家のインタビュー的な記事が面白い。
東野圭吾と伊坂幸太郎が載ってる。
7797c3ec.jpg2005年の11月(先月)に発売されたというので手にとってみた。
著者の紀行文的なエッセー。

表紙がカッコいいので期待していたんだけど、、、。
ぜんぜん面白くなかった。40ページぐらい読んだところで断念。
小説だと思って、読み始めたのがいけなかったかな。

星1つです。
振り返ると、2005年は読む本の傾向が変化していった年だった。
今まではビジネス書的な仕事に関係のあるような本をメインでチョイスしていたけど、小説のようなストーリーがあるものを好んで読むようになった。

前年よりたくさん読んだのは多分通勤が関係しているんだろう。
豊洲になってからは乗り換えがなくなって、しかも通勤に1時間ぐらいかかるので電車の中で本を読むのに適しているのだと思う。

また、Webで図書館の本を予約できるということもあって、気になる本はお金を気にせず読めるようになったのも大きい。
新刊とかビジネス書は図書館に蔵書されるのが少ないけど、発売されてちょっとたった小説は予約しておけばだいたい読めるから。

今年、心に残った本のベスト5を挙げてみる。
まだ手元に読みかけの本はあるけど、現時点でのベストということで。

ゴーリキが今年読んだ本という観点で選んでいるので、新刊で発売されたのは2005年以前だったりします。

1.サウス・バウンド/奥田英朗
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文句なしで2005年のベスト。
初めて読んだ奥田英朗の作品であり、ほんとにドキドキワクワク、涙を流しそうになって読んだ本。
この本で奥田英朗の世界にハマり、以降彼の作品を読み漁ることになる。
著者の他の作品「真夜中のマーチ」「空中ブランコ」「インザプール」「東京物語」も楽しめた。

2.陽気なギャングが地球を回す/伊坂幸太郎
陽気な


発想とか、着眼点とか、ストーリーの中での会話の面白さは群を抜いていた。
映像が目に浮かぶほどの出来。伏線の貼り方、まとめ方、いいっすよ。
彼の他の著書、「魔王」「グラスホッパー」「ラッシュライフ」「i love you」「チルドレン」「重力ピエロ」「アヒルと鴨のコインロッカー」も今年読んだ。
この人の本はどれも面白くて、多少の面白さでは納得いかなくなっている。

3.さまよう刃/東野圭吾
さまよう刃.jpg
娘を強姦の末に殺された父の復讐劇。
表現はグロテスクな部分もあるけど、考えさせられる作品。
他には「殺人の門」「ある閉ざされた雪の山荘で」「手紙」「片想い」など。
相変わらずのレベルの高さ。ミステリを書かせたら天下一品。
今年の新刊「容疑者Xの献身」が未読なのが心残り。

4.会社はだれのものか/岩井克人
会社は誰のものか.jpg
ホリエモンの球団買収騒動に端を発した会社は誰のものか、今年の日本放送の株取得でさらに考えさせられた。
会社という組織に属している人は必読なんじゃないかな。
旅行へ行く時の飛行機の中で読んだので、なぜかこの本は機内食のイメージがある。

5.28年目のハーフタイム/金子 達仁
28年目
再読の作品。今読んでも面白い。
アトランタオリンピックの話で、川口と中田(英)の話に深くえぐりこんでいるのがいい。
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こういう奇跡もあるんじゃないか?
まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。
吉川英治文学新人賞作家、会心の受賞第1作!
短編集のふりをした長編小説です。帯のどこかに“短編集”とあっても信じないでください。


短編集なんだけど、各編が見事につながっている。
主人公の陣内という男がとてもいいキャラクタとなっている。
強引なレトリックと説得力が素晴らしい。
こんな、特殊なキャラクターを描かせたら右に出るものはいないね。

著者独特の世界観が十分に堪能できると思う。
この作品は、殺人とか放火とかというのもないし、後読感がとてもいい。

本の表紙もかわいいでしょ?

星5つです。

下はチルドレンのポップ。
チルドレンのポップ
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伊坂幸太郎にハマっている。
今日読み終わったのは「重力ピエロ」。

ミステリとして読むと物足りないと思う。
トリックらしいトリックがあるわけでもなく、謎っぽいものは中盤あたりからなんとなくわかってくるし。
家族愛を描いたクライムサスペンスとして読んだほうがいいと思う。

「レイプ」とか「放火」とか「癌」とかというネガティブな言葉が並べられるんだけど、独特の伊坂節がそのネガティブさを感じさせない。
読ませ方がうまいんだな。

今作では、その伊坂節はちょっとしつこかったかなと思うところもあったので星4つ。
十分楽しめる。
半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危うさは、やがて交錯し…。

著者は、新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『オーデュボンの祈り』で言葉を話すカカシを登場させ、『陽気なギャングが地球を回す』では、特殊能力を持ったギャング団一味を軽妙なタッチで描いてみせた伊坂幸太郎。奇想天外なキャラクターを、巧みなストーリーテリングで破綻なく引っ張っていく手法は、著者の得意とするところである。本書もまた、春という魅力的な人物を縦横に活躍させながら、既存のミステリーの枠にとらわれない、不思議な余韻を残す作品となっている。

伊坂流「罪と罰」ともいえる本書は、背後に重いテーマをはらみながらも、一貫して前向きで、明るい。そこには、空中ブランコを飛ぶピエロが、一瞬だけ重力を忘れることができるように、いかに困難なことであっても必ず飛び越えることができる、という著者の信念が感じられる。とくに、癌(がん)に冒されながらも、最後まで春を我が子として支援する父親の存在が、力強い。春が選んだ結末には賛否両論があるに違いないが、「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」と春に語らせた著者のもくろみが成功していることは、すがすがしい読後感が証明している。(中島正敏)
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「一緒に本屋を襲わないか」大学入学のため引越してきた途端、悪魔めいた長身の美青年から書店強盗を持ち掛けられた僕。標的は、たった一冊の広辞苑――四散した断片が描き出す物語の全体像とは?

期待した以上ではなかったので、星3つ。
今まで読んだ作品と比較すると、登場人物のキャラクターがあまり魅力的でなかったかな。
途中まで「?」だったけど、ラストに向けてあらゆる伏線が繋がるのはさすが。
「陽気なギャングが地球を回す」のキャラクタが出てくるあたり、これを読んだファンはニヤリとしたことでしょう。

でも、伊坂幸太郎の作品を初めて読む人にはあまりお勧めできないかも。
彼の作品はこれだけで判断しないほうがいい。

fc839ed1.jpg久しぶりに手に取ったビジネス書。

スピードのある意思決定、その意思決定のプロセスについても公のものにしているのが成功の秘訣なんだろう。

吉越社長のカリスマ的なキャラクターによるところが大きいとは思うが、デッドラインを決めてそれを確実に守っていくというところを真似るぐらいなら、自分にもできるかな。
でも、自分には甘いから期限を守れないと言い訳しちゃうんだよね。

今行われている会議に疑問をもったらぜひ読んでみてください。
会議関係だと、昔読んだ「ニワトリを殺すな」という本もお勧め。

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あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。
夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。
三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。
気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍の青春小説。

ただ夜中に歩くだけという高校最後の行事で起こったできごと。
自分が高校生だったことを思い返しながら読んだ。
あの頃、夜ってなんか特別だった。特に修学旅行や林間学校の夜は、今考えると不思議なほどのテンションで、話をしたりしたっけ。

「2005年 第2回本屋大賞受賞作品」という肩書きがあったので期待して読んだけど、期待以上ではなかった。
歩きながら、色々な事件が起こっていくことはいくんだけど、全体的に淡々とした印象。
面白くないことはないんだけど、30代の今の自分が読んでもそれほど胸に響かなかった。

もう少し年齢を重ねてから読んだほうがいいかもしれないし、10代とか20代前半に読んだほうがよかったのかもしれない。
もしかして、合わない作家さんなのかもしれないし。

こういう学園ものというか学校ものは、グっと胸に突き刺さってくるか、客観的になってしまてストーリーにはまれないかのどちらかだなって最近思ってきた。
「青の炎」もハマれなかったし、夏目漱石の「坊ちゃん」も青臭く感じてしまったし。

でも、amazonでのレビューは概ね良い評価なので、興味のある方は一読してください。
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祥伝社創立35周年記念特別出版
愛してる、って言葉だけじゃ足りない(オール書下ろし)
恋愛には物語がある。
初めて異性を意識しはじめたとき、相手とのあいだに微妙な距離感を感じたとき、初恋の同級生との再会を果たしたとき、そして別れを予感したとき…。
さまざまな断片から生まれるストーリーを、現在もっとも注目を集める男性作家たちが紡ぐ、至高の恋愛アンソロジー

恋愛アンソロジーをテーマにした短編集。
好きな伊坂幸太郎も書いているし、それ以外も豪華な顔ぶれ。
各々の著者の個性が出ていて、どの編も面白かった。

好きなのは、中田永一が書いた「百瀬、こっちを向いて」という作品。
ボルは高校に入って間もなく、幼い頃から瞬兄ちゃんと慕っていた、現在は学校中の憧れの宮崎先輩から頼まれごとをされる。宮崎は、学校一美人の神林先輩とつき合っていたが、百瀬という別の女の子と二股をかけていた。その百瀬とつきあっているふりをして、神林からカモフラージュしてくれという。
百瀬という女の子がとても魅力的に書かれていて、それに振り回されるノボルに共感しちゃった。

30代の自分達が読むにはちょうどいいかも。
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小さなアクアショップを営む「ぼく」のもとに、一人の美しい女性がアルバイトにやってくる。やがて二人の間にあった不思議な縁が、ぼくの人生を動かし始める。市川拓司テイストたっぷりのファンタジックな青春小説。

彼の著書は「いま、会いにゆきます」以来の二冊目だ。
なんか、「いま、会いにゆきます」は映画になったりドラマになったりと有名になってしまい、二年目のジンクスならぬ『二冊目のジンクス』があって、面白くないと思ってた。

けど、その予想は見事にはずれた。

中学時代のボクとボクをかこむ男女3人から、時を経て29歳のボクからその中学時代を振り返りつつ物語は始まる。

独特の世界観で最初は入れなかったけど、すぐに物語の世界に入れるようになった。
いわゆる「純愛」ものに分類されるんだろうか。
若干、ファンタジーっぽい要素もあるんだけど、それはそれで許容範囲で面白い。

ラストはそうなって欲しいとは思いながら、やっぱりそうなって嬉しかった。
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歩き出したバラバラ死体、解体された神様、鉢合わせの泥棒-。無関係に思えた五つの物語が、最後の最後で一つの騙し絵に収録する。これぞミステリー!

やられたよ。伊坂幸太郎には。

相変わらずの個性の強いキャラクター達と小粋な会話が健在。
それでいて、この構成。

一見無関係な話がいつかは一つになるというのは読めてたけど、こんな風になるとは。
個別に語られる5つのストーリーが奇妙な時間軸と絡まって、読んでいる自分をグワングワンと揺らす快感。
先日の「さくら」「卵の緒」も良かったけど、やっぱこういうミステリーが自分にはピッタリとくるかも。

これで伊坂幸太郎は4冊目。
この作家の作品を通して読むと、異なった楽しみ方もできる。
「魔王」に出てきたあの場所がこの「ラッシュライフ」にも出てきたり、あの思想がここにもでてきたり、決め台詞が出てきたり。

12月に彼の最新著作が発売されたみたいで。
砂漠」という作品。
こちらも興味深い。
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引き続き、女性作家の作品を読んだ。
読むとホンワカ温かくなる。

母親が発する言葉はなんとなくいい加減なんだけど、
キャラクターがしっかりしているので違和感がない。

おいしいものを食べて、これを食べさせたいと思い浮かんだ人が大事な人なんだって。

多くの、そして様々な「愛」がいっぱいという感じ。
(ちょっと臭い表現)

子供がいる人には特にお勧め。

第7回坊っちゃん文学大賞受賞の表題作「卵の緒」に、書き下ろし中編小説「7’sblood」を加え単行本化しました。

「僕はすっかり、この作品のファンになってしまった」……これは、坊っちゃん文学賞の選考委員のひとり、高橋源一郎さんの選評です。それほど魅力にあふれた作品だったのです。

「僕は捨て子だ。」から始まるこの物語は、そう思ってる小学生の育生と、元気な母さん、ときどき訪ねてくるは母さんのボーイフレンド朝ちゃん。不登校になっている育生の同級生池内君のお話。当たり前のように家族ではいられない関係を、育生の目を通して語ります。ふたりは元気に、ユニークな家族をつくっていくのです。この母さんが、いかにキュートか。彼女のセリフを引いてみましょう。

「誰よりもあなたが好き。それはそれはすごい勢いで、あなたを愛してるの。今までもこれからもずっと変わらずによ。ねぇ。他に何がいる?それで十分でしょ」

読めばきっとあなたもファンになります。そして、もう一作をすぐに読みたくなること、間違いなしです。

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一生に一度、ちっぽけな家族に起こった奇蹟
スーパースターのような存在だった兄は、ある事故に巻き込まれ、自殺した。誰もが振り向く超美形の妹は、兄の死後、内に籠もった。母も過食と飲酒に溺れた。僕も実家を離れ東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾に桜の花びらをつけていたことから「サクラ」となづけられた年老いた犬が一匹だけ――。そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、何かに衝き動かされるように、年末年始を一緒に過ごしたいとせがむ恋人を置き去りにして、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏の余白に微弱な筆圧で書かれた家出した父からの手紙が握られていた――。

久しぶりに読んだ女性作家の作品。
最近、奥田英郎や伊坂幸太郎を好んで読んでたので、たまには趣向を変えてみるかと思って読んでみた。
うろ覚えなんだけど、「王様のブランチ」で紹介されていたような気が。。。
amazonの評価は十人十色だね。

確かに詰め込み過ぎの感はあるけど、こういう綺麗な話は好き。
「世界の中心で愛をさけぶ」や「いま会いにゆきます」を読んで泣きそうになった自分としては、こういう温かくて綺麗な文体の作品に心を惹かれるわけです。

泣きそうになったのは「性」について語る部分。
中盤あたりにお母さんが話して、終盤に妹がそれを受けて展開する場面があるんだけど、その表現の仕方は心を大きく動かされた。


好き嫌いがハッキリと別れる作品だと思う。
興味あったら、読んでみて。
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その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい便秘でぶち壊し。あまりの苦しさに病院通いをはじめたジョンの元へ、過去からの亡霊が次々と訪れ始めた…。大ベストセラー小説『最悪』の著者が贈る、ウイットとユーモア、そして温かい思いに溢れた喪失と再生の物語。

主人公はジョン。ビートルズのジョンレノンとは書いてないけど、どう考えたってそう読める。

序盤はファンタジーっぽい感じであまりページが進まなかったけど、中盤からそんな世界観が気持ちよくなってきた。
ジョンが便秘になるという設定が最初はピンとこなかったけど、最後では納得。

でも、「サウスバウンド」から読み始めた自分にとっては、イマイチだったかな。
今日は大手町でセミナーがあったので、それに参加してきた。
サボりつつ、一人読書と洒落込んでみた。

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で、読み終わったのは伊坂幸太郎の「魔王」。
ここ最近、1日に1冊とか2日に1冊のペースで読書を楽しんでいる。
芸術の秋ということかな。
不思議な力を身につけた男が大衆を扇動する政治家と対決する「魔王」と、静謐な感動をよぶ「呼吸」。別々の作品ながら対をなし、新しい文学世界を創造した傑作!

「グラスホッパー」「陽気なギャングが地球を回す」と犯罪系なストーリーだったので、この「魔王」もそうなのかと思ったけど、まったく違っていた。
いい意味で予想を裏切られた。

なんていうんだろう?政治小説っていうの?

憲法改正、国民投票、衆議院議員解散、ファシズム、ムッソリーニと硬いキーワードが出てくるけど、自然に頭に入ってくる。

伊坂幸太郎節みたいなのがあるからなんだろう。

「未来のない老体が未来を考えられるか?」
「未来は政治家の老後か?」
「未来のことを考えるのはいつだって若い人間なんだよ。」

ガツーンとやられるオサレな台詞。

「考えろ考えろ、マクガイバー」

俺もクラレッタみたいな人になりたい。
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直木賞作家が贈る青春グラフィティ。1978年4月、親の反対を押し切って上京した久雄は、バブル期を迎えた80年代の東京で、戸惑いながらも少しずつ大人になっていく。眩しくて懐かしい、青春グラフィティ。

バブル時代の青春モノって感じ。
主人公が名古屋出身で、名古屋に2年間ぐらい住んでいた俺は懐かしく思った。

短編集で、時代が前後しながら綴られるんだけど、面白かったのは後半の2本。
特に「彼女のハイヒール」が、いかにもトレンディードラマ風な話の流れが、面白かった。

いやいやながらお見合いをさせれられる主人公の久雄と洋子の話。洋子はかなり気が強くて、いやな相手に会うときはヒールの高い靴を履いて相手を威圧する。だんだん久雄と打ち解けてヒールの低い靴に履き替えるんだけど、ある出来事をきっかけに高いヒールの靴に履き戻すという話。

若い時の恋愛っていいな〜って、ちょっぴり思ったりして。

奥田英郎は恋愛ストーリーを書かせても面白そう。
奥田英朗の「延長戦に入りました」を読んだ。
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本はスポーツに関するエッセーって感じかな。

青春時代は汚かったというくだりがあって、ふと思い出してみた。

思い起こせば、ラグビーをやってた俺は汚れているのがあたりまえ的な感覚だった。
「におい」には「臭い」と「匂い」があるけど、高校時代は確実に「匂い」だった。←反論は受け付けないよ。
今は「臭い」になってしまったけどね。
確実に「加齢臭」が漂っている。
(なんか「臭い」って書くと「におい」と読まず、「くさい」と読んでしまうな〜。)

高校時代の「臭い」を振り返ると思い出すのは、ミヤ。
ミヤの足は納豆で、ウエイト室でのそれはとても強烈だった。

自分のエピソードで思い出すのは、スパイクからゴキブリ。
確か試験期間中で部活が休止になっていて、スパイクを入れたスパイク袋を教室の後ろにおいておいた。
で、なにかの拍子にその袋を開けたら、中からゴキブリが出てきたんだよね。
ホモ吉が「ギャー!ギャーッ!!」とおすぎとピーコを足したような声で叫んでいたのが記憶に残っている。
これは、「笑いの神」が降りてきた瞬間だった。
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amazon

横山秀夫を読んだのはこれで3冊目。
1冊目が「半落ち」、2冊目が「臨場」そして3冊目がこの「クライマーズ・ハイ」。

話題になったようで今は文庫でも発売されており、手にとってみた。

日航機墜落の事故がメインのストーリーになっていて、それに同僚の安西とのクライミングの話が混ざってくる。
実際に体験したことを記述しているようなので、表現がとてもリアル。
確かに面白いことは面白いんだけど、最終的に著者が何を伝えたかったのかがわからなかった。

思い切って言うと、「クライマーズ・ハイ」のタイトルになっているクライミングの話は必要ない。
同僚の安西の話がメインの日航機墜落の事故をボカしてしまっていたように思えたから。
安西は早い段階で植物状態になってしまうんだけど、日航機墜落と植物状態の安西がまったく結びつかない。
日航機墜落の話だけで、物語を進めた方が緊迫感を持続できて良かったと思う。

3冊を読んでだけど、この人が書くのって、面子の話だったり、プライドの話だったり、仕事に命をかける話だったり、切った張ったの話が多い。
興味の無いメンタリティなので、どうも冷めた読み方をしてしまう。

85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く。
北関東新聞の記者・悠木は、同僚の安西と谷川岳衝立岩に登る予定だったが、御巣鷹山の日航機墜落事故発生で約束を果たせなくなる。一方、1人で山に向かったはずの安西は、なぜか歓楽街でクモ膜下出血で倒れ、病院でも意識は戻らぬままであった。地方新聞を直撃した未曾有の大事故の中、全権デスクとなった悠木は上司と後輩記者の間で翻弄されながら、安西が何をしていたのかを知る――。 実際に事故を取材した記者時代の体験を生かし、濃密な数日間を描き切った、著者の新境地とも言うべき力作。
若き日、著者は上毛新聞の記者として御巣鷹山の日航機事故の 現場を取材しました。18年という長い時を経て初めて、その壮絶な体験は、 感動にあふれた壮大な長編小説として結実しました。それが本作品です。

――記録でも記憶でもないものを書くために、18年の歳月が必要だった。
横山秀夫

自分に合う著者、合わない著者っていると思うんだけど、どちらかというと合わない部類。
好きか嫌いかだと、好きなんだけど合わない。←矛盾してるな。
話は面白いんだけど、ラストの展開が期待を裏切られることが多くて。
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 確実に他人の嘘を見抜くリーダーを筆頭に、正確な体内時計の持ち主、演説の達人、天才スリという面々で組織されたギャング団が活躍する長編サスペンス。著者は、言葉を話すカカシ「優午」が殺されるという奇想天外なミステリー『オーデュボンの祈り』や、レイプという犯罪の末に誕生した主人公「春」の苦悩を爽快なタッチで描いた『重力ピエロ』など、作品ごとに個性的なキャラクターを生み出してきた伊坂幸太郎。特異な才能を持つ4人の男女が、思わぬ事態に巻きこまれていく本書は、その真骨頂ともいえる痛快クライム・ノベルだ。

市役所で働く成瀬、喫茶店主の響野、20歳の青年久遠、シングルマザーの雪子たちの正体は銀行強盗。現金輸送車などの襲撃には「ロマンがない」とうそぶく彼らの手口は、窓口カウンターまで最小限の変装で近づき「警報装置を使わせず、金を出させて、逃げる」というシンプルなものだ。しかしある時、横浜の銀行を襲撃した彼らは、まんまと4千万円をせしめたものの、逃走中に他の車と接触事故を起こしてしまう。しかも、その車には、同じ日に現金輸送車を襲撃した別の強盗団が乗っていた。

文句無しで星5つ!!

伊坂 幸太郎はグラスホッパー以来の二冊目なんだけど、こういうの大好き。
伏線の張り具合に無駄がなくて、あんななんでもないようなエピソードがこんなところで効いてくるの?といった爽快感がある。
しかもねー、文体というか会話がお洒落なんですワ。

演説の達人の響野という登場人物が俺好み。
彼の発するセリフはほんと面白いくて、お洒落。
強盗で得たお金をなぜ山分けしなければならないのかという彼の美学を、数学のトリックを用いて中学生に説明するくだりは最高だった。
久しぶりに、電車の中で因数分解やっちゃったよ。

どんでん返しにつぐ、どんでん返し。
最期はなんとなく分かったけど、ほんと楽しめた。

これは映画になったら面白いよ。
間違いない。

近頃好きな作家。
・東野圭吾
・奥田英朗
・伊坂幸太郎
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傑作『イン・ザ・プール』から二年。伊良部ふたたび!
人間不信のサーカス団員、尖端恐怖症のやくざ、ノーコン病のプロ野球選手。困り果てた末に病院を訪ねてみれば…。「イン・ザ・プール」から2年、トンデモ精神科医・伊良部が再び暴れ出す!


精神科医伊良部シリーズ。
短編集なんだけど、うまくまとまっていて面白い。
無邪気な伊良部が意外と思慮深い感じで、「イン・ザ・プール」からはるかにパワーアップ。

ハチャメチャな展開なんだけど、最後はなんかホロっとさせられるところもある。
最後おさめられてた「女流作家」が好きだな。
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池袋ウエストゲートパーク
ドラマの原作になった作品。

リアルタイムでドラマを観ていなくて、最近になってTSUTAYAで借りてきて、一気に観た。
ドラマはものすごく面白かった。
クドカンの脚本もさることながら、出ている役者は今となってはドラマごときに揃わないんじゃないかぐらいのメンツ。
主演の長瀬智也にはじまり、窪塚洋介、山下智久、坂口憲二、妻夫木聡、、佐藤隆太、、小雪、渡辺謙。
山下智久なんて今は「情熱アミーゴ」だし、妻夫木聡は今は主役ぐらいしかやらないでしょ。
渡辺謙はハリウッドスターだもんね。

ドラマ「野ブタ。をプロデュース」で山下智久が演じている役は、このとき窪塚洋介が演じていたGボーイズのリーダー「タカシ」にそっくり。

で、本の内容はというと。
原作はちょっとあっさりしすぎている感が強い。
1クールかけてやってたやつが、短編で終わってたりしたいる。
ドラマの印象が強すぎたな。

途中で読むのをやめてしまった。。。
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青年実業家気取りのパーティー屋ヨコケン。むっつりすけべの一流商社マン、ミタゾウ。高飛車で強がりのモデル、クロチェ。ひょんなことから10億円強奪の計画に乗ることになった3人だが……。
今クールは気に入ったドラマが無いので、いつもはドラマを見ているような時間を読書にあてている。

昨日の夜から読み始めたら、本を閉じることができなかった。
奥田英朗、恐るべし。

良質のアクション映画を観ているような感覚。
映画の原作になりそう。
この人の書く人物はキャラクターがしっかりしている。
昨日読んだ、「イン・ザ・プール」の主人公伊良部もそうだったし、今回出てくる3人のヨコケン、ミタゾウ、クロチェもキャラクターがしっかり描かれている。
だから、感情移入がしやすいんだろう。

ストーリーもよく練られていて、ラストのどんでん返しはとても気持ちがよかった。

AMAZONのレビュー見ると、そんなに評価は高くないみたい。「最悪」や「邪魔」から読み始めた人は傾向が違うと敬遠するんだろう。
自分は「サウス・バウンド」から入ったので、こういう作風の方が好きだね。
インザプール
どっちが患者なのか? トンデモ精神科医伊良部の元を訪れた悩める者たちはその稚気に驚き、呆れ…。水泳中毒、ケータイ中毒、ヘンなビョーキの人々を描いた連作短篇集。
amazon

奥田英朗にハマってるよ。

今日読み終わったのはイン・ザ・プール。
会社への行き帰りの電車の中で読み終わるぐらいの分量。
amazonの評価は高いみたい。確かに面白かったけど、思ったほどではなかったので星は3つ。

精神科医である伊良部の行動は何も考えていないようで、奥が深い。
阿部寛がドラマでこの伊良部の役を演じていたけど、全然イメージが違った。
本の中では色白のデブなんだよね。

続編の「空中ブランコ」も読んでみよう。
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