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霞が関中央合同庁舎第四号館 金融庁物語

金融庁統括検査官の松嶋哲夫一家には幼少の頃、銀行への借金がもとで父が自死を選んだ過去を持っていた。私憤を表わさず、ルールに忠実な検査官として評価されている哲夫に、合併後のガバナンスで問題を抱えた大東五輪銀行への検査要請が下った。合併前の五輪銀行には、旧大蔵省時代の哲夫の上司が自殺に追いつめられた過去があり、しかも弟の直哉が同行に勤務しているのだ。公私の区別を付ける哲夫は適正な検査基準と使命をもって検査にあたるが、大東五輪銀行の隠蔽体質が予想以上の深さを持って迫ってきた…。ルールとモラルなき経営者は退場せよ!銀行の内幕を見すえてきた著者が、金融行政に生きる人々の内実や人生観に迫る経済小説。 amazon

思いっきりタイトルで選んだ本。

著書のタイトルになっている「霞が関中央合同庁舎第四号館」には頻繁に通ってた。通称、「四号館」。四号館から財務省の入り口へ廊下でつながっている。勤務していたビルが四号館から歩いて5分のところにあった。(参考:地図

今日中と依頼されていた資料を作成して0時直前にメールしたら、速攻で電話がかかってきて資料の説明をしに行ったりしたこと。障害が起きたからと呼ばれ、ものすごーく嫌な汗をかきながら必死でログ解析したのも、今となってはいい思い出(?)だ。

そういえば、ロビーで待ち合わせしていたら竹中さん(当時:経済財政政策担当大臣)を見たりしたこともあった。

と、そんな四号館には少しばかり思い入れがある。

けど、この本で四号館の記述はわずかしか出てこなかった。 金融庁の調査官が銀行へ行って調査をするというストーリーなので、銀行の描写がメインだ。

けっこう楽しめながら読めた。この人の著書「非常銀行」は読んだことあって、銀行の内部事情の描写は迫力ある。ある意味ドラマ的な味付けの描写なので、イメージが沸きやすいんだろう。合併したが内部の派閥闘争に明け暮れて不良債権問題を先送りにした銀行に金融庁が検査を行うなかで、不良債権問題による金融庁、銀行との攻防が読みどころ。

ただ、最後が尻切れトンボだった。銀行の不正を暴いて、銀行内部の改革や金融再編へと突入するのか!?と期待していたら、あっさりと時間軸を未来にズラされて終わり。不良債権問題って小説のネタとしては使い古されている感があるので、どんな新しい味付けがあるのかと思ったんだけど・・・。借金がもとで自殺した父の描写も中途半端でそれほど感情移入もできなかった。

星3つ。

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