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一眼レフのすべてをこの一冊に凝縮!初心者が最初につまずく、露出・シャッター速度など、撮影に必要な基本テクニックをわかりやすく解説。知っておきたい一眼レフの基本的なメカニズムや、あると便利な周辺機器の紹介、またメンテナンスや、フィルムの選択なども細かく解説。
最近、デジタル一眼レフを購入したので借りた本。
こういう本は購入すべきなのはわかっているのだけど、図書館ですぐに借りれたので。
内容はアナログの一眼レフに関してだけど、デジタルでも十分に通用することだと思う。
「絞り」という単語をなんとなく理解できかけた気がする。(まだ完全には理解できていない)
やっぱり、明るいレンズが欲しくなった。絞り開放で撮りたいのよ。
星4つ。
この手の本は1冊手元に置いておきたい。本を選ぶ際の良い基準になった。
長期不況で一気に広がった「偽装請負」という雇用形態。キャノン、松下電器産業など超一流企業までもが、そんな違法行為をしていた。
2006年夏から告発報道を展開した朝日新聞特別報道チームの渾身のルポ。
これは良い本だ。先に評価を書くと、星5つ。
他社の方と一緒に働く機会が多い自分にとっては衝撃的な内容だった。よく取材してある。
雇用形態の派遣、請負というのがあるのは知識としては知っている。それらの人達に対してやっていいこと、やってはいけないことというのも知識としては知っていた。
請負で席を並べている人に対してやってはいけないことに「指揮命令」がある。新人の頃なんかは知らないで、仕事を円滑に進めるために、お願いごとを直接していた。
後から、指揮命令はダメと言われても、「実態に合わないのは、悪法でしょ」なんて思ってたぐらい。
どうして、そういうことをやってはいけないかというのがよくわかった。偽装請負は戦前に行われていた「人夫だし」と同じで、労働者の安全・健康・安定雇用等を権利を守ることができないものだからだ。
著書では丹念な取材を元にとてもよくまとまっている。歴史的な背景から、キャノンと松下電器産業の偽装請負の具体的な事例、人を供給した大手請負会社の実態、「労災隠し」というキーワードから安全に対する警告と読み応えある。
ページの半分を割いているのが、キャノンの偽装請負。「これは、ひどい」と読みながら感じた。先月、購入した一眼レフはキャノンなのだけど、この本を事前に読んでいたらこのメーカーからの購入はためらったかもしれない。製品自体はとても気に入っているのだけど、会社のイメージが・・・
また、請負人を送り込んできた最大手企業「クリスタル」の話も衝撃的だった。この本で初めてその存在を知ったよ。偽装とはわかっていながら、それでも売上拡大、利益拡大を目指すのか。
この「クリスタル」は2006年に身売りするのだけど、身売りした先がグッドウィルだったとは、皮肉な話と言うか、なんというか。
この本は、ぜひ読んでおいた方がいいと思う。
成果主義、非正社員化、相次ぐ不祥事、掛け声ばかりの改革に、職場に渦巻く不信感。どうすれば日本的強さの基盤を取り戻せるのか。閉塞感を打ち破り、濃密なチームワークを蘇らせる新しい考え方を提唱。
amazonのレビューでは評判が良いんだけど、自分にはイマイチだった。
当たり前の問題点を当たり前に書いているだけのような気がしたのだ。
時折トヨタ自動車の例を出して、なぜこの企業が成長し続けることができるのかというのを書いていたりする。けど、うーん。ピンとこなかった。巻末の著者プロフィールを見ても、トヨタに勤めていたり、トヨタを中心に研究したわけではなさそうで、どことなく薄い感じがした。
「やる気をなくしている社員への対応は?」というと、「経営者が環境を整える」「上司(管理職)がお膳立てする」みたいなことが書いてあるんだ。
なんか、それもなー。
星2つ。
途中から飛ばし読み。自分には合わなかった。
子育てをしていくと大変なことやわからないこともたくさんあるでしょう。当たり前のことはなおさら教えにくいかもしれません。でも、だからといって教えなくてもいいというわけでもありません。こどもは親も見て、育てられたように育ちます。基本的なことはきちんと説明し、親が実践していくことで子供もしっかりと育っていくのです。
父のしつけというか、そういうのって厳しかったような記憶がある。
この本を読んだら、そんな自分の父の行動を思い出した。
「朝起きたら、おはようと言う。」「ごはんは残すな」「電車の中は子供は立ってろ」「相手の目を見て話せ」「物をまたぐな」「大人と子供は違う」とか。
理屈じゃないんだろうな。多分。いいことはいい、ダメなことはダメというのを理屈ぬきで教えることが大事なんだろう。
伊坂幸太郎の「終末のフール」のセリフを思い出した。
『自殺しちゃいけねえ理由なんて知らねえよ、ばーか。 』
星3つ。
完全主義で育てないというのは含蓄あると感じた。
テレビでもよく見かける経済アナリストの著者が書いた本だ。よく見かけるといっても、その手の番組はほとんど観ないので、本を通してしかその主張を知らない。あ、たまに早く起きて、「がっちりマンデー」に出てるのを観るぐらいかな。
他の作品では「年収300万円時代を生き抜く経済学」が有名。
だいたい1つの単元で2~3ページぐらいで、経済の事柄を説明している。
何の気なしに手にとって読んでみたんだけど、けっこう自分と同じような感覚だったりというのがあって面白かった。もちろん、まるっきり反対の感覚や考え方というのもあったけど、自分とは違う視点から物事を見ていて、考えさせられたりした。
特に以下の質問の答えは面白かった。
「Q37少子化傾向はなぜ良くないの?」、「Q45 結婚したほうが得なことってあるの?」、「Q48 家は買ったほうがいいの?借りた方がいいの?」
経済に対する著者の考えのベースにあるのは、「デフレは良くない」ということだろう。自分自身、デフレがなぜ良くないことなのかというのがわからなかったけど、この本を読んで少し分かった気がした。経済が縮退していく原因になるから、よくないのだ。
また、興味深く読んだのは「国の借金が膨らんで、将来がやばい」というネガティブキャンペーンに対する批判だ。この本では、実は日本の借金は世界と比較しても大きくないと主張している。この観点は面白かった。
以前読んだ本「ニッポン、ほんとに格差社会?」と異なる主張で、どちらが正しいか、どちらも正しいのか、それともどちらも間違っているのか。もう少し、自分なりに勉強する必要があるな。
星4つ。
けっこう刺激の多い本だった。
今、世界には約200の国があるが、中には領海を平気で侵し、他国の人間を拉致していく「国家」が存在する。まさに強盗の如き「国」がひしめく国際社会だが、それだけに日本にはしっかりとした戦略が求められる。本書は、「自国の国益をハッキリさせたほうが戦争は減る」という著者が書いた、戦争設計学である。戦争を起こさせないための方策を明快に説く一冊。
「戦争を回避するためにも戦略的な思考が必要だ。そのためにも、戦争ありきの立場に立ったほうがいい。」というのが著者の主張だ。
興味深く読めるのだが、いかんせん居酒屋でのオヤジの話みたいな印象だった。数字なんかも明確なものが出ていないのに、「若者人口が占める割合の高い国は必ず戦争をする」なんていっちゃったり。で、その後「必ず戦争する」と言っておきながら「唯一の例外は日本と韓国だ」みたいに一貫性も感じられない。
「戦争を知らない世代の奴らは甘い」みたいなちょっと説教臭い印象も受けた。
だが、言っている事は面白かった。
イラクへの派兵等についても、「わざわざ自衛隊を派兵するのではなく、現地で人を雇って彼らに自衛させる。日本は指揮命令だけすればいい」とか、自分には無かった考えが新鮮だったな。
星3つ。
飛ばし飛ばし読んだけど、面白かった。
岩波書店 (2007/04)
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明日(7/12)に公示される参議院議員選挙の論点はすっかり年金問題になっている。
それ以外にも論点にして欲しいのがこの国民投票。既に成立してしまったが、やはり気になる存在。
この本は60ページ弱の本だが、うまくまとまっていると思う。
憲法を変える必要は無いというのが今の考え。ただ、憲法を変える、変えないはおいておいても、国民投票に関する手続き的な法律は必要だと思っていた。
しかし、それはちょっと浅はかな考え方だったのかもしれない。それに対する反論もしっかり掲載されている。
また、「憲法を変える事が国民主権の実現か?」とか「憲法を変えないとできないことはあるのか?」とかそもそも的な論点で書いてあるのが興味深い。
そうなんだよね。憲法を変えなくてはできないことなんて、無いんだよね。結局イラクに自衛隊を派遣しているわけだし。
著者の、小泉前首相の靖国参拝の批判は蛇足だと感じたが。
ページ数は少ないけど、いろいろと考えさせられた。
星4つ。
国民投票についての基本的な事柄を把握するにはもってこいだと思う。
他の関連本も読んでみたい。
高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく…。犯行予告からトロ吉が浮び上がる。4年前クラス中のイジメの標的だったトロ吉こと廣吉。だが、転校したトロ吉の行方は誰も知らなかった。光也たち有志は、「北中防衛隊」をつくり、トロ吉を捜しはじめるのだが―。やるせない真実、驚愕の結末。高3の終らない夏休みを描く青春ミステリ。
じたくからお借りした本。
ミステリとあるけど、分類的にはサスペンスだと感じた。読ませる力は、さすが荻原浩。うまい。テンポが良いので、ドンドンと読まされるのだ。
いじめられっ子のトロ吉の復習が成し遂げられるのか、それとも光也達がトロ吉を見つけるのが先か。 このあたりの展開がハラハラ・ドキドキで気持ちが良い。
著者はいじめ問題を提起したかったのかもしれないのだけど、しかしそのことよりも、トロ吉は誰かというのに焦点を当てて読んでしまった。
ラストの展開は若干グロテスクだったけど、とても楽しめるものだった。
主人公の過去のいじめ体験をもう少し描写してくれたら感情移入できたかもしれないなー。 ラストも若干強引にまとめすぎた気がした。
星3つ。
ネットオークションにはまる専業主婦。会社が倒産し、主夫となる営業マン。夫と妻。ちょっとずれていて、でも愛情がないわけでなく…。ずっと外にいた夫の王国か。ずっと家にいた妻の城か。ビター&スウィートな「在宅」小説。
「家」をテーマにした以下の6つ短編からなる。
・サニーデイ
42歳の主婦・晴美は、不要品をネットオークションに掛けたことがきっかけで、家中に目を光らせるようになったが。
・ここが青山
36歳夫の会社が倒産。専業主婦だった妻が働き始め、夫が家事をすることに。
・家においでよ
離婚寸前の営業マン38歳の正春。妻が家を出てからインテリアショップ巡りに目覚めて・・・。
・グレープフルーツ・モンスター
東京郊外の一戸建て、二人の子供を持つ専業主婦の弘子は、平凡だが幸せな毎日を過ごしていた。ある日自宅を訪れた営業マンに会った夜から、妙な夢を見始める。
・夫とカーテン
イラストレーターの春代の夫は職を変わってばかり。ところが彼が転職するたびにイラストの出来がよくなることに気づく。
・妻と玄米御飯
42歳作家の夫の妻が<ロハス>に凝りだした。子供ともどもつきあうことにしたものの・・・。
好きなのは、「ここが青山」と「家においでよ」。
「ここが青山」は阿部寛の主演でドラマで放送された「マイホーム・ダッド」みたいな話。サイドストーリーっぽく挿入されているエピソードがいいのだ。ブロッコリーを子供に食べさせようとするお父さんがほほえましい。そういえば、昔はブロッコリーが苦手だったんだよな。今は美味しく食べれるけど、子供の時はイヤイアヤ食べていた。
「家においでよ」は別居中の夫が自分の城となるべく部屋を作り上げていく。妻に反対されていたCDやレコードに囲まれたリビングに仕上げて、ロックバンドのポスターを壁に貼ったり、文庫を並べたり、自分の好きなソファを購入したり、妻から「NO」と言われていた部屋に仕上げていく。
男って、こういうところあるんだよな。(男と一般化するのは間違い?「自分は」が正しいかも)好きなものに囲まれて暮らしたいみたいなのがある。幸いにも、パソコン部屋は自分の好きなターンテーブルやレコードに囲まれた部屋。だけど、それでもレコードが増えるのはあまり良い顔をされないから。まぁ、お互い我慢をしているのだろうけど。
たまに、独身の時のように好きなものを相談無しに、パーッと買ってみたい気もする。
星4つ。
女性にも読んでもらいたい。共感できる話があると思うから。
「豊かな人は、モノが少ない。」「整理する前に、捨てよう。」「いつか必要になるモノが、一生のゴミになる。」「自分で持たずに、人に持たせる。」など、頭のいい捨て方・片づけ方を60の具体例で紹介する。
久しぶりに読んだ著者の作品。1つの単元が短いのであっという間に読める。
ある一定の周期でこういう「整理術」系の本を読んで、「さぁやろう」と思うのだけどなかなかできない。
そんな自分なのだけど、やってみようと思うもの。
・顔が思い出せない人の名刺を捨てる。
・捨てたモノが必要になるのは、1%だと割り切る。・・・必要になるかもしれないけど、そんな可能性はほとんど無い。必要ならまた購入した方がよい。
・1年着なかった服は、一生着ない。・・・服なんて買わないけど、学生時代からとっている服は捨ててしまおう。
・その都度迷わないように、原則を決める。・・・捨てる基準の原則を決めるのが大事。
・ガイドブックは旅行から帰ったら捨てる。・・・ついつい「思い出」的に残してしまいがち。
・レンタルビデオ店にあるビデオは持たない・・・昔は映画を録画していたけど、最近はしてないもんね。これはできている。
星3つ。
少しでも何かを実践したい。
「それってどうなの主義」とは、何か変だなあと思ったときに、とりあえず「それってどうなの」とつぶやいてみる。ただそれだけの主義です。つぶやいたところで、急に状況が変わるわけでも事態が改善されるわけでもありません。それでもこれには、ささやかな効用が、あります。その具体例については、ぜひ、本書にあたっていただきたいのですが、その「宣言文」は冒頭の四つに要約されます。
すなわち、違和感を違和感のまま呑み込まず、外に向かって内向きに表明することが肝心。
画像が出てこないので、アソシエイトのリンクを使用。
「言語」という雑誌に掲載されていたもののまとめ。時事ネタを扱いながら、軽くそれをいなすみたいな感じかな。
面白かったのは、教育について。
日本では、自分の中心からはじまり、住んでいる町、県、国、アジア、世界というように考える対象を広げていくというのが日本の教育の考え方なのだそうだ。
その教育方法では、「自分大好き」な大人になってしまうと警鐘を鳴らす。自分のことしか考えない人間になってしまうのは、この教育方法が影響しているのではないかと考えているのだ。
世界にはいろいろな国があって、アジアはその一部で、日本はその一部。県だって、日本の一部だし。というように、世界は多様で、自分はその中の一部でしかないというのを教えるような教育方法にした方がいいのではないかと提案している。
こういう考えは面白い。
星2つ。
350ページぐらいあって、面白いと感じたのはほんの一部だったから。タイトルを見て、飛ばしながら読んで20分。
過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどうやって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。“やろうぜ。いっちまえ”。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるが―。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。
じたくにお借りした本。「噂」に引き続いて、荻原 浩つながりで読んだ。
市役所に勤める主人公が第3セクタの遊園地を立て直すというストーリーだ。
同じようなストーリー展開で有名なのは、映画化された「県庁の星」だろう。
「県庁の星」が民間スーパーを立て直すストーリーに対して、こちらの建て直し先が遊園地となっている。
こういう物語って、遊園地の建て直しがが成功してハッピーエンドになるというのがセオリーなんだけど、そう終わらないのがこの著者ならではというところだ。
状況によって事態は変わるのだとか、本当に大事なことって何なのかとか、色々なメッセージを伝えたかったのだろうけど、自分はスッキリとしないラストにモヤモヤしてしまった。やっぱり、こういうのはハッピーエンドにして欲しい。
星3つ。
初期の頃の作品なのかな?「四度目の氷河期」と比べると描写とかが甘い気がした。
「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
じたくにお借りした本。
荻原浩は自分との相性が良くて「僕たちの戦争」「明日の記憶」、「四度目の氷河期」はどれも楽しく読んだ。そして、これが彼の著者のなかで4番目に読んだ本だ。
噂の出所はどこなのか、その噂はいつから流布しはじめたのか、犯人はいったい誰なのかと、どんどん読ませるのはさすが。
ネタバレになるから詳しくは避けるけど、途中ぐらいで犯人は誰であるかだいたい想像はついてしまう。謎ときを楽しむミステリーとして読むのはやめたほうがよいだろう。サイコ・サスペンスの「サイコ」は言いすぎだと思うけど、サスペンスとして読むととても面白い。
「衝撃のラスト1行に瞠目」なんてキャッチコピーがあるようだけど、あれは著者の洒落みたいなものだと思ったけどなー。もちろん、あの1行の意味はわかるよ。
星4つ。
心臓外科医を目指す夕紀は、誰にも言えないある目的を胸に秘めていた。その目的を果たすべき日に、手術室を前代未聞の危機が襲う。あの日、手術室で何があったのか? 今日、何が起きるのか? 心の限界に挑む医学サスペンス。
久しぶりに読んだ東野圭吾の小説。「赤い指」以来かな。
物語の展開とか、心情描写とかはさすがに読ませる。王道のサスペンスで、楽しませてくれる。
ラストに色々なものがつながっていく様はさすが東野圭吾。本当にうまいし、十分に楽しめた。
だけど、ストーリーが王道過ぎたと思う。自分が著者に期待するのって、もっと違うことなんだよね。白夜行とか秘密のようなもっとグサっとくるような物語を読みたいのだ。
星4つ。
好きな作家だけに、期待が大きいんだ。普通の作家なら、星5つはいったと思う。
以前読んだ「下流社会>」の著者が書いた本。
2000人を対象に調査をした結果をまとめたもの。
「団塊」と一言でいっても、1つにまとめて表現できるものではないというのがメッセージなのかな。表やグラフ等を使って、所得の分布を表したりして視覚的に表現していてわかりやすい。
ただ、新しい発見は無かった。以前読んだ「下流社会」を読んでいれば十分かと思う。
調査対象が2000人って、どうなのよ?とは正直思った。偏ってたり、調査対象数が少ないんじゃないかな。また、調査の項目が公開されていないので、その質問の仕方によっては答えを恣意的に変更される恐れもある。
また、「下流社会」を読んでいて感じたことと一緒だけど、決め付けが多いんだよ。こんな数字になっているから、こうだとか。上流層はビートルズなどのロックが好きで、下流層がフォークが好きなんだっていうのは、興味深かったけど。
星2つ。
小見出しと気になる部分を読んで終了。15分ぐらいで読める。
一昨年の4月から2年間、東京都新宿区の「子どもの生き方パートナー」として活動を続けてきた著者ですが、2007年4月から杉並区立杉並第四小学校の先生になることが決まりました。
この2年間は、新宿区の公立小中学校で特別授業を行い、現場での問題を探り、さまざまな提言を行ってきましたが、それと並行して、大学に通い教員免許を取得し、教育実習も修了しました。いよいよ春から、子どもたちとの日々が始まります。
学校の現場での体験をふまえて、教育について考え、子どもたちに伝えたいことをまとめたのが、本書『だから、僕は学校へ行く!』です。小学校の先生になるにあたっての「所信表明」としてお読みください
「五体不満足」で有名な著者。
そんな著者が今年の4月から小学校の教師になった。教師になる前に体験したこと、考えたことをとてもわかりやすく書いている。
何を隠そう、高校の教員免許もっている。そういうこともあって、大学時代は教育関連の勉強をちょこっとだけした。
だからかもしれないけど、この本をとても興味深く読んだ。提起している話もとても身近だし、自分の体験やそれを上手に表現しているから、小説とかではないけど感情移入してしまうのだ。彼はスポーツライターとしてNumberでも記事を書いていたりすてたので、そういう言葉の使い方が上手なんだろう。
東京新宿区にある大久保の実体験と共に示されたロンドンの事例で、多国籍の子供達が楽しそうに遊んでいるのを見て「もし、将来的にこの両国間で戦争が起こったとき、彼らは親友がいる国の兵士に銃を向けることができるのだろうか」と感じている。
確かにそうだ。日本は単一民族国家なので、世界には様々な人たちが存在するというのを実感するのって難しいと思うから。国際という名の学校に通っていたのだから、もっとちゃんと勉強しておけばよかった。
善悪を判断するのに、他人との比較を出すのはよくないのではと言っている「親御さんが子供を注意するときに『そんなことしたら、お友達に笑われるよ』という言い方をするんです。物事の善悪を教える時に、他人の目を持ち出すのはルール違反。子供達も自然とそれを気にするようになります。」
けど、思い起こすとそうやって言われてきたような気がする。「誰々に怒られちゃうよ。」とか。なぜそういう行為がいけないのかをちゃんとわかってもらうことが大事なんだろう。
さらに、「親力」にも書いてあったけど、子供の存在を認めてあげることが重要だと主張している。
「明るい子」を絶対的な価値観として押し付けている今の教育について、楽天の野村監督を「暗い子」の代表例としてうまいこと表現していた。暗くてもその子の特徴。そういうのを認めていけるようになりたい。
この考え方は、仕事にも役立つことなのではないだろうかと思った。
教室で自ら手を挙げて意見を言えないことについて。「学校や会社で自分の考えを言うのに躊躇するのは、正しい答えが一つだと思い込み、それを言い当てられるかどうかの不安とはずした場合の『場の空気』を前もって読んでしまうところに原因があるのではないでしょうか。」
これも良い指摘だと思う。
星5つ。
まったく期待しないで読んだけど、アタリ本だった。色々なことを考えるキッカケになると思う。
関連本:
「親力」で子供の学力を伸ばすシリーズが新展開!
いくら勉強ができても、それを生かす「人間関係力」がなければ、人生で成功することも、幸せになることもできません。
そこで本書では、友達との人間関係をうまく調節する力を「友達力」と表現して、親にしかできないわが子の「友達力」の育み方を具体的に紹介しました。 また、「友達力」は子供の学力向上にとっても大事です。人間関係がうまくいっていないとき、子供はそのことが気になって、勉強に集中できないからです。
「親力」の著者が書いた本。子供への受容、子供に対する共感が大事とのこと。
「親力」を読めば十分かな。 特に目新しいことは書いていなかった。
星2つ。
斜め読みで10分。
「好かれる交渉術」の極意を教えます! 危機的状況を逆手にとって、あなたの株を上げる心理トリックを大公開。怒っている人間をなだめるコツや、お客の苦情をさらりとかわすコツなどもたっぷり紹介。
実践的な例を挙げて、その後に心理学的な裏づけなどを提示するというわかりやすいスタイルで展開。
気軽に読めるし、自分でやろうと思うことがたくさんあった。
・フットワークよく確認している姿勢をアピールすれば、たとえ相手の思い通りの結果にならなくとも、満足してくれる。
・言いにくいことは比喩を使ってオブラートに包む。←できそうでできないこと。
・偉そうなことを言っても、すぐにフォロー。←「・・・・って、言っちゃったけど、俺も出来てないんだけどね。」とか
・怒っている時に、理由を深く詮索しない。
・たとえ自分の責任でも、心の中では他人のせいにする。←有名な劇作家のセリフ「作品は良かったんだけど、観客がダメだった。」ここまで言えるようになりたい。
・悪い報告は昼過ぎ、それも午後2時が良い。←実践してみよう。ちなみに、自分はお昼食べ終わった後を狙って言っていた。
・一面提示は強い論拠を最初に、二面提示は最後にもってくる
・表情豊かな人間は信頼性が増す。←最近、表情が乏しいかななんて思う。もう少し、意識して笑顔になろう。
・つまらない冗談こそ、大げさに笑う。←今日から実践できる。
星4つ。
関連の本も読んでみたい。
「親力」こそが、子供の学力と人間力を伸ばす!
この本でいう「親力」とは、“子供を育て、包み、伸ばす親の総合力”のこと。教師経験21年の著者が、どんな親でも親力をつけられるシンプルで具体的な方法を伝授する。
それらの方法は決して難しいものではなく、ちょっとした発想の転換や、ほんの少しの心がけでできるものばかり。しかし、これらのコツを知っているのといないのとでは、10年後に大きな違いが出てくるのだ。創刊1年弱で購読者1万人を突破した超人気メルマガから生まれた、画期的な“親教育”の書が本書である。
好きな書評ブログがオススメしていたので手にとった。
親が変われば、子供も変わるというハウツー本だ。
親の姿を見て子供は育つ。それならば、どのような姿を見せればいいのか。親が楽しんで生活していれば、それを見て子供は育つのかな。
本書の中で紹介されていた、「読み聞かせ」。確かに、小さい子供が文字を読めというのは難しいが、親が声に出して読むことはできる。子供は耳から入った言葉を理解して、情景をイメージできる能力があるのだそうだ。
思い起こせば自分が小さい時、夜寝る前に母に「お話を読んで」とよくせがんでいたことを思い出した。その時は絵本ではなく、なんかファンタジー小説みたいなのを読んでくれたような気がする。
こういう体験が、今も生きているのかもしれない。本を読むことが苦にならないもんなー。
書いてて思い出したけど、父も本が好きなのだ。物心ついたときに段ボールにしまってあった、父の芥川龍之介集を見つけた。「走れメロス」とか「蜘蛛の糸」とか「ハンケチ」とか、食い入るように読んだ記憶がある。
そういうのも、今の読書生活に影響しているのかもしれない。
星4つ。
子供を持っている人は読んだ方がいいと思う。
チャイルドモデルから芸能界へ。幼い頃からテレビの中で生きてきた美しくすこやかな少女・夕子。ある出来事をきっかけに、彼女はブレイクするが…。成長する少女の心とからだに流れる18年の時間を描く待望の長篇小説。
著者にとって、これが3冊目の作品になる。
「インストール」や「蹴りたい背中」は既読なので、今のところ彼女の作品は全て読んでいることになる。
「インストール」や「蹴りたい背中」は過剰とも思える比喩や直喩が多くて、とても新鮮だったのは覚えている。その表現技法にストーリーが追いついてこないので、あまり面白い作品とは思えなかったというのは、率直な感想だった。
今回の作品は過剰な表現を抑えつつ、ストーリーに気を配ったという印象を受けた。おかげで、物語への感情移入がしやすかった。
芥川賞を受賞した著者とこの物語の主人公である夕子重ね合わせて読むのが面白いと思う。
最初はとっつきにくいのだけど、思った以上にのめり込んでいった。
ストーリーの中学時代に登場する多摩という男の子の話が伏線になっているかと思いきや、まったくなっていなかったのが拍子抜けだった。しかし、これも現実なのだという著者のメッセージなのかもしれない。
ラストはあっけない終わり方だったけど、こういう現実的な終わり方も著者のメッセージなのだろう。
どことなく、石田衣良が書くような作品だけど、以前の2作品「インストール」や「蹴りたい背中」と比較すると好き。ものすごい勢いで成熟しつつある作家さんという印象を受けた。
星4つ。
あまり自分にフィットする作家ではないからか、期待値が低かったのかもしれない。だから星4つ。
前の2作品「インストール」「蹴りたい背中」が好きな人は意表をつかれる作品かも。
「置き石」発言で世間の反感を高めたJR西日本。不祥事への対応は企業の存亡に直結する。平時の備えから緊急時の情報発信、弁護士の使い方、記者会見の仕方まで、会社を守る危機管理広報のあり方を実践的に説く。
事例が豊富で、実践的な手引きもあるし、とても興味深く読んだ。
どのようにすると世間からの反感を勝ってしまうのか、どのように伝えるべきだったのか、あらゆくケースから見出した共通する問題と対応策を探っている。
まず初めに謝罪の意を示すのが重要だと認識した。アメリカでも謝罪が主流になりつつあるというのも面白かった。交通事故なんかで「I am sorry」と言うと、自分の非を認めたということになると思っていた。州によっては「ソーリー法」なるものがあって、謝罪しても罪を認めたことにはならないそうだ。
ただ、企業名が匿名なのが残念だった。雪印とか東横インとか読めばわかる。
星4つ。