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だから、僕は学校へ行く!

 一昨年の4月から2年間、東京都新宿区の「子どもの生き方パートナー」として活動を続けてきた著者ですが、2007年4月から杉並区立杉並第四小学校の先生になることが決まりました。
 この2年間は、新宿区の公立小中学校で特別授業を行い、現場での問題を探り、さまざまな提言を行ってきましたが、それと並行して、大学に通い教員免許を取得し、教育実習も修了しました。いよいよ春から、子どもたちとの日々が始まります。
 学校の現場での体験をふまえて、教育について考え、子どもたちに伝えたいことをまとめたのが、本書『だから、僕は学校へ行く!』です。小学校の先生になるにあたっての「所信表明」としてお読みください

「五体不満足」で有名な著者。

そんな著者が今年の4月から小学校の教師になった。教師になる前に体験したこと、考えたことをとてもわかりやすく書いている。

何を隠そう、高校の教員免許もっている。そういうこともあって、大学時代は教育関連の勉強をちょこっとだけした。

だからかもしれないけど、この本をとても興味深く読んだ。提起している話もとても身近だし、自分の体験やそれを上手に表現しているから、小説とかではないけど感情移入してしまうのだ。彼はスポーツライターとしてNumberでも記事を書いていたりすてたので、そういう言葉の使い方が上手なんだろう。

東京新宿区にある大久保の実体験と共に示されたロンドンの事例で、多国籍の子供達が楽しそうに遊んでいるのを見て「もし、将来的にこの両国間で戦争が起こったとき、彼らは親友がいる国の兵士に銃を向けることができるのだろうか」と感じている。

確かにそうだ。日本は単一民族国家なので、世界には様々な人たちが存在するというのを実感するのって難しいと思うから。国際という名の学校に通っていたのだから、もっとちゃんと勉強しておけばよかった。

善悪を判断するのに、他人との比較を出すのはよくないのではと言っている「親御さんが子供を注意するときに『そんなことしたら、お友達に笑われるよ』という言い方をするんです。物事の善悪を教える時に、他人の目を持ち出すのはルール違反。子供達も自然とそれを気にするようになります。」

けど、思い起こすとそうやって言われてきたような気がする。「誰々に怒られちゃうよ。」とか。なぜそういう行為がいけないのかをちゃんとわかってもらうことが大事なんだろう。

さらに、「親力」にも書いてあったけど、子供の存在を認めてあげることが重要だと主張している。

「明るい子」を絶対的な価値観として押し付けている今の教育について、楽天の野村監督を「暗い子」の代表例としてうまいこと表現していた。暗くてもその子の特徴。そういうのを認めていけるようになりたい。

この考え方は、仕事にも役立つことなのではないだろうかと思った。

教室で自ら手を挙げて意見を言えないことについて。「学校や会社で自分の考えを言うのに躊躇するのは、正しい答えが一つだと思い込み、それを言い当てられるかどうかの不安とはずした場合の『場の空気』を前もって読んでしまうところに原因があるのではないでしょうか。」

これも良い指摘だと思う。

星5つ。

まったく期待しないで読んだけど、アタリ本だった。色々なことを考えるキッカケになると思う。

関連本:

五体不満足―完全版

 

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