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「そんな話は世間では通用しないよ」「他の人もみんな言ってるよ」 そんなふうに言われたら、あなたはなんて言い返しますか? 飛び火作戦、門前払いの手法、そもそも式論法など、弁護士が論理的な話し方の技術を伝授します!
論理的に話すテクニックを丁寧に解説している本。
日常的によく聞くような命題を中心に展開しているので取っ付きが良い。それゆえ、日常生活はもちろん、ビジネスシーンでも十分活用できる。
茶化すのではなく、真面目に解説しているのにも好感がもてる。
テクニックも素晴らしいのだけど、議論の目的をちゃんと捉えているところも憎い。それは「議論とはより良い結論に導くためのもの」ということ。
タイトルにもなっている「わたしと仕事、どっちが大事?」という質問、されたことある?我が家ではこのような質問は無いけど、この質問をされたらどうやって答えるか。
もちろん、著書ではこの質問の非論理性をきちんと説明しているけど、議論の目的である「より良い結論を導く」に到達するためには、この質問を論破することではない。
修学旅行の消灯時間終了後に騒いでいた生徒に向かって先生の発する言葉「今、何時だと思ってるんだ!」も同様だ。文字通りの質問と捉えて「23時です。」や「何時か分からないので教えてください。」と答えてはいけない。
それ以外にも、実際の会議やお客さんとの打ち合わせで使えるテクニックがある。
よく自分が使っているテクニックも載っていた。それは、選択肢を出して相手に選ばせるというテクニック。仕事では「誤導」を目的としていないんだけど、自分達のやりやすいように仕事をするため、選択肢を提示して相手に選ばせるというのはよくやる。選択肢を出すと、相手はその中から選ばなくてはならないという心理状態になるから、物事を進めやすいんだ。
著書に書いてあるテクニックを全て身につけることができたら、言うこと無し。無敵な気がする。
また、この本で悪い例とされているような使い方をするのもテクニックとしてはありかもしれない。論理的ではない話し方で、あえて強引に話を進める場合なんかも、使えそうだ。
何回か読んで、実践していくのがいいんだろうな。こういうのが苦手なので、意識してやっていくことにしよう。
図書館で借りた本だけど、買ってもいいかなと思った。
星5つ。
この手の本にしては、と言っては失礼だけど、とても面白く読めた。