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数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか

ニムが本屋で購入したので借りて読んだ。

実は、この作品「容疑者Xの献身」は図書館に予約を入れていた。
しかも予約したのは2005/10/09。4ヶ月たっても未だに順番がまわってこなかった。地元の図書館でもかなりの人気ぶりがうかがえる。

相変わらずページをめくらせる手腕はさすがで、時間を忘れて読んだ。
読み始めてのは昼休みだった。帰りの電車、家に帰ってからと隙間時間をみつけて読みふけってしまった。

ちょっとネタバレだけど、トリックは伊坂幸太郎を思わせるようなもので、やられた感が気持ちよかった。

ただ、なぜ石神が靖子と美里にあれほどの思いを寄せたのかは、イマイチ理解できなかった。もう少しこの部分を丹念に書いて欲しかったな。

感想としては面白いんだけど、星は4つ。
5つ星にならなかった理由は2つ。1つ目は先入観、2つ目はハードルの高さ。

先入観に関しては、読む前に情報をたくさん入れてしまった。
直木賞受賞だとか、このミステリーがすごい1位だとか、「犯人の深い愛と献身」というキャッチコピーだったり。想像以上にそういう情報が頭の中に入っていて、変な先入観が作られていた。

2つ目のハードルの高さっていうのは、面白いと思う基準があがるっていうこと。普通の作者なら面白いと思うのに、東野圭吾ということその判断基準があがってしまうんだよね。ファンだからそうなってしまうんだろうな。ちなみに、このハードルがあがってしまう作者は東野圭吾意外だと伊坂幸太郎と奥田英朗。

直木賞も受賞したことだし、興味のある人はぜひ一読を。

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