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 日本中が騒然となったライフドアとフジテレビジョンによるニッポン放送株の買収戦。その裏では、何が起きていたのか。事件の真相に迫る。
 2003年11月にポータル(玄関)サイトを開設したライブドアは先行大手との差を縮めるためメディア買収を志した。新聞社、出版社の買収が失敗する中、ニッポン放送とフジテレビの資本関係のねじれに注目するようになる。

面白かった。星5つ。

リアルタイムでこの事件をニュースや新聞で追ってはいたけど、面白いなと思う程度で真剣に見てはいなかった。こうやってまとめて書いてあるのを読み通すと、とても勉強になる。

amazonでは思った以上に評価は高くないけど、自分みたいにライブドア事件をきっかけにライブドアのニッポン放送買収をおさらいしたいという人にはお勧めできる。
ライブドアの動向、ニッポン放送を含めたフジテレビの動向、それからSBI北尾さんの登場、その裏に見え隠れする村上ファンド、登場する役者が多彩だし、買収の舞台で繰り広げる演技も面白い。
市場モラルや法律的な観点からも記述されているので、この本を読んで今回のライブドア事件を振り返ると考えることのできる幅が広がると思う。振り返るって言っても、まだ終わってないか。

この本の中で「資本のねじれ」という言葉がたくさん出てきた。ライブドアはこの事象を狙って、ニッポン放送経由にフジテレビを支配しようと企んでいたっていうのは周知の事実だと思う。この買収劇を機に他の企業でも『買収されたらかなわん』と、「資本のねじれ」を解消しようと動き出すわけ。そういえば、年の初めにセブンイレブンとイトーヨーカドーも解消したな〜って思い出した。

経営者は、日々買収の危機を感じて経営しなくちゃいけない時代になったのかな。大学時代、経営論の授業で「株式の持ち合いは時代遅れだ」っていうような言葉があったのを覚えている。付き合いで株を保有しあてって、なあなあで経営する時代から、株主が経営手腕を判断する時代に変わりつつあるとは理解していながらも、こういう買収回避のための「持ち合い」という手法もアリなんかなって思ったりした。かなり消極的な買収回避策だとは思うが。

専門用語(TOB、LBO)が少し難しいかもしれないけど、なんとなくでも分かっていればなんとか読み進められると思う。巻末に専門用語の説明も載っているし。全然話は違うけど、長い正式名は文章で読むのはちょっとつらい。略称でCBっていうのがあるんだけど、日本語にすると「転換社債型新株予約権付社債」。「転換社債型新株予約権付社債」って、読みにくくない?

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